自動車運送事業審議会(その7)~将来の収支予測と経営基盤の強化~

更新日 2019.12.25

こんにちは。

高槻市自動車運送事業管理者の西岡です。

 

突然で恐縮ですが、先日の市議会におきまして、市営バス高齢者無料乗車制度の見直し案について、市の福祉部局から説明がありました。

JR高槻駅南のりばの様子

これまで本審議会では、ODデータ等に基づく高齢者の利用実態と市の一般会計からの繰入金との乖離や、市営バスの経営環境、収支状況に関して説明してきましたが、今回の見直し案は、このような状況を踏まえて、様々な角度から検討した結果です。詳しくは、改めてご報告いたします。

 

さて、先日、11月27日の第5回審議会では、市営バスにおける将来の収支予測と経営基盤の強化について、審議していただきました。

 

まず、市営バスの収支予測ですが、前回の審議会でも同様の資料を提示した結果、仮に、高齢者を有料化した場合、利用者が減少する、逸走するのではないかといったご指摘や、全ての収入から補助金等を除いた営業損益、いわゆる乗合バス事業の収支について見通しを示すべき、といったご意見がありました。今回の審議会ではそのような条件を加味して、約10年後の2030年までの推計結果を提示しました。

その結果ですが、高齢者無料乗車制度による市からの繰入金を現状のままとするなど、これまでと同様、成り行きで事業経営を行うと仮定すると、近い将来には赤字に転落するという推計結果となりました。また、本業の収支を示す営業損益は、現状の高齢者無料乗車制度の利用額が100%収入になると仮定した場合のみ、黒字基調になるという結果となりました。

 

このような前提条件は、現実には考えづらいため、仮に高齢者が一定金額を負担し、その場合の利用者の減少率も見込んだ推計も行いました。その結果、逸走率を20%と低めに見積もっても、10年後には黒字を維持していくのは難しいということになりました。

 

以上、前回と今回の2回に渡って、様々なケースで市営バスの将来収支を予測しましたが、今のままでは黒字を維持していくのが困難であることが明らかとなりました。

 

そこで次は、収支を改善する、つまり、企業として収入を増やす経営基盤の強化についてお話したいと思います。

JR高槻駅南のりばの様子

再来年度にスタートする次期市営バス経営計画(戦略)では、大きなビジョンや基本方針、それに基づく重点課題等を設定し、更にその達成度を定量的に把握するため、成果指標を設定するといったことも必要となります。それに加えて、重点課題ごとの具体的な施策を検討し、確実に実行していく必要があるということになります。

 

そこで今回の審議会では、市営バスを取り巻く昨今の社会経済環境を踏まえて、代表的な経営基盤強化策を提示し、審議していただきました。輸送の安全確保に資する研修の実施やバス運転士の確保、管理委託業務の拡大、自動運転技術の導入、モビリティマネジメントによる将来顧客の確保、広告収入の拡大、市の交通まちづくりと連携した路線やダイヤの再編等、多岐に渡る施策内容となっています。

 

今後は、今回の審議会でいただいたご意見等を踏まえ、更にブラッシュアップした内容を計画に盛り込んでいきたいと思いますので、皆さんもご理解、ご協力のほど、よろしくお願いします。

次回は、本審議会も終盤戦に差し掛かり、いよいよ審議会から市への答申を議題として予定しています。

 

令和元年12月25日

 

関連サイト

 

令和元年度 第5回高槻市自動車運送事業審議会 会議録

 

プロフィール

西岡 博史

1959年(昭和34年)大阪府生まれ。2017年(平成29年)から現職。
趣味はウォーキングと読書。