令和7年度 第1回高槻市自動車運送事業審議会

会議の概要

会議の名称 高槻市自動車運送事業審議会
会議の開催日時 令和7年5月30日(金曜日)14時から15時30分まで
会議の開催場所 高槻市役所本館3階 第2委員会室
出席委員 9名
議題

1. 諮問

2. 市営バス事業の収支改善について

3. 市営バス経営戦略の改定について

4. その他

審議内容 下記のとおり

資料

資料-1 令和7年度 第1回高槻市自動車運送事業審議会 議事次第[PDF:43.5KB]

資料-2 令和7年度 高槻市自動車運送事業審議会 委員名簿[PDF:35.9KB]

資料-3 令和7年度 第1回高槻市自動車運送事業審議会 配席図[PDF:51.9KB]

資料-4 高槻市自動車運送事業審議会規則[PDF:51.4KB]

資料-5 市営バス事業の収支改善について[PDF:7.24MB]

資料-5-別紙 将来収支予測一覧表[PDF:2.48MB]

資料-6 市営バス経営戦略の改定について[PDF:3.26MB]

資料-7 市営バス経営戦略(改定案)[PDF:17.7MB]

担当課 交通部 総務企画課

 

開会

それでは定刻になりましたので、ただいまから令和7年度第1回高槻市自動車運送事業審議会を開会いたします。

改めまして、本日もよろしくお願いいたします。年度が変わりまして第1回目ということでございますが、議事次第にもございますように現状を十分に把握、認識した上で、今後、新しい打ち手を考えていくという時期でもございますので、本日もご審議のほど何とぞよろしくお願いいたします。

会議の公開と傍聴希望の確認について

<会議の公開について>

(高槻市自動車運送事業審議会の会議の公開に関する要綱及び高槻市自動車運送事業審議会傍聴要領に基づき、公開することとなる。)

(傍聴希望者:8名入場)

1 諮問

会長

それでは、議題1「諮問」につきまして、一旦、事務局に進行をお願いしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

事務局

それでは、市長の代理として、管理者から当審議会へ諮問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

会長、管理者、委員席と事務局席の間に移動をお願いします。

それでは、管理者より諮問書を朗読し、その後、会長に手交をお願いいたします。

 

管理者

諮問書、高槻市自動車運送事業審議会会長髙橋愛典様。

高槻市営バス事業の収支改善について。

高槻市営バス事業は、令和3年度を初年度とする「市営バス経営戦略」に基づき、公営バス事業の意義と役割を踏まえ、市民の皆さんに愛され必要とされる高槻市営バスを目指して事業運営に努めてきたところであります。

しかしながら、少子高齢化による人口構造の変化、原油価格上昇に伴うエネルギー価格の高騰、人件費高騰、さらには大型二種免許保有者の減少に伴って乗務員確保が困難となるなど、外部環境は大変、厳しい状況にあると言えます。

同時に、事業経営の根幹となる乗合バスの運送収益もコロナ禍を経て回復傾向にあるものの、先行きが見通せない状況が続いています。

つきましては、将来に渡って公営バス事業を維持し、市民の移動手段を確保するための「市営バス事業の収支改善について」、貴審議会に諮問いたします。

令和7年5月30日、高槻市長濱田剛史。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

(諮問書の手交がなされた。)

 

事務局

ありがとうございました。それでは元の席にお戻りください。以上で、議事の1「諮問」を終わりたいと思います。

改めて、ここからの議事進行は会長にお願いいたします。

 

会長

ありがとうございました。

ただいま諮問書をちょうだいしたところでございます。この諮問書の内容を踏まえまして、市民をはじめとする皆様のご期待に沿えるよう、審議を尽くしてまいりたいと考えておりますので、委員の皆様におかれましても何とぞよろしくお願いいたします。

この諮問書につきましては、事務局から委員の皆様に写しをお配りいただきますよう、お願いいたします。

市営バスの問題意識が非常にコンパクトにまとまっている内容ですので、先ほど管理者が読み上げてくださいましたけれども、改めてお目通しいただければと思います。

それでは、続きまして議題の2「市営バス事業の収支改善について」に移ってまいりたいと思います。事務局より資料のご説明をお願いいたします。

2 市営バス事業の収支改善について

事務局

2 市営バス事業の収支改善について

(事務局から資料5に基づき、説明がなされた。)

 

会長

ありがとうございました。

それでは、質疑に入ってまいりたいと思います。本件に関しましてご意見ご質問など、お寄せいただければありがたいところでございますので、よろしくお願いいたします。

 

A委員

資料にありましたように、すでに私どもは一昨年から段階的に分けて、まず10円、大阪府下で運賃を上げまして、昨年の10月から20円、合計で30円の値上げをさせていただいております。

その中で、資料にも関連している部分ですが、運賃改定を行った背景として、諮問書にも書かれているように、コロナ禍以前まで収入が戻ってない状況です。私どもでコロナ禍以前の2019年度、ダイヤの見直しなどの特殊要因を除けば、大体7%ぐらいが回復してないというのが実情です。

一方で経費の部分ですが、例えば、バスの運転士は元々、大型のトラックに乗られていた方など少し運転に関わる方が多かったのですが、そういう方がもうほとんど来られないような状況です。

高齢化も進んでいますが、バス事業、交通以外の取り合いというのが採用の現状でして、初任給を含めた労働条件の改定をしています。コロナ禍以前の水準から比べると、私どもで10%、特に今年の春闘、コロナが回復した以降で大体10%程度、平均で改定しています。

 

ちなみに初任給ですが、コロナ禍以前は約20万円だったのが今は22万1000円で、約2万円の改定ということですけれども、22万円ぐらいだったらもっと低いところもありますし、それほど低くないのではないかという声もお聞きするのですが、バスの運転士の場合、100%ではないのですが中途採用がほとんどです。

私どもの例で言いましたら、新入社員の平均入社年齢が約45歳ということで、ご家庭をお持ちの方がほとんどです。45歳を超えて20万ちょっとの初任給というのは、訴求力というのですか、採用に対してまだまだ低いと考えています。ですから、募集をかけても中々、運転士が集まらないというのが現状です。

それと、他産業と比べて給料が低いというのもあるのですが、比較的長時間かつ不規則で拘束時間が長いのです。

特に昨年の4月から労働法改正の関係で基準が厳しくなり、働く側にとってはいいことだとは思いますが、その反面経営的には人員増に繋がるのです。

1日の働く時間や翌日までの休息時間を長く取らなければならないということで、経営側としては非常に厳しい状況で、募集をかけても厳しいということだと思っています。

 

もう一点が、人件費が上がる傾向というのは否めないのですが、それ以外の諸物価、バス事業にとって人件費以外で大きな費用というのは車両価格ですが、これも4%~5%ぐらい上がっています。燃料価格も国の補助が一部ありますが、コロナ禍以前から比べたら高止まりしています。

それともう一点が、運賃改定した場合の収支見込みを何パターンかお示しされていますが、私どもで30円改定した際の利用者の逸走率ですが、1回目の10円のときは0.5%ぐらいでした。20円の値上げを昨年の10月に実施してまだ半年しか経ってないので、見極めないといけないとは思いますが、大阪府下で2%以上、合わせて2.5%となっています。

これから人口が減少していくなどということが考慮されていませんが、直近の半年間で約2.5%の逸走ということで、思った以上のマイナスということでの危機感を持っているというのが、今の私どもの状況です。

 

資料の中で今後の見通しにも触れられていますが、私どもの大阪府下の沿線で言いましたら、高槻市さんが30万人を超える都市だと思いますが、市の中心部と山間部や成熟した南部など、市内中心ではあるのですが高齢化や人口密度が低くなっています。豊中市や吹田市は若干これから伸びしろがあるのですが、それ以外に近隣の茨木市でいいましたら、中心部は比較的駅近マンションが建ったりしているのですが、山間部や郊外については高齢化と人口減少が進んでいる中で、今後の予測として、バスの利用者が増える要素はあまりないと考えています。

そのような中で、運賃改定するとなれば高槻市さんで言うと市民、私どもにとっては旅客の利便性向上というのが必要です。例えば、私どもで言いましたらバスロケです。市営バスさんでも導入されており、まだ導入から10年経たないくらいですが、そろそろ更新時期に来ています。システムとか機器類については、1度目は補助金が出たのですが、2度目は出ないということになれば、すべて会社負担で利便性を維持する部分での更新費用がかかります。

それと、一部鉄道の方でQRコードやクレジットカードの対応というのを進めようとしています。こちらも、単なる機器の導入だけではなく手数料がかかります。通信費も掛かるため、これが結構な額になりますので、利便性を上げればそういった費用がこれから増える見込みです。

 

それともう一点、環境関係で私どもが取り上げているのが電気バスや水素燃料バスです。環境規制ということで国土交通省の方から、あくまで努力目標ですが2030年までに車両台数の5%とされていますが、単価が3倍ぐらいします。若干の補助金がありますが、それも満額ではありませんので、それを差し引いてもディーゼル車の倍ぐらいはします。

そのため、今後の投資といいますか利便性等、環境面に配慮した投資というのは、市営バスさんもそういう方向性を出されると思いますが、お客様は中々増えません。全国のバス事業を見ても、都市部でしたら私どもも同じような経営環境に置かれていて、まだ運賃を上げられてない市営バスは本当によくやられているなというのが率直な感想です。

 

会長

ありがとうございます。

生々しい数字も含めて、いろいろと情報をご提供くださいましてありがとうございます。他いかがでしょうか。

 

B委員

先ほどから聞いていると、運賃改定ありきではなく、高齢者といいますか、無料で乗っている方がたくさんいらっしゃいます。そのあたりのところも、手を入れていかないとこの赤字は解消できないというふうに考えています。

子どもの人数と高齢者の人数で言いましたら、やはり高齢者、団塊の世代が非常に増えていて、無料で乗る方というのが高槻市はすごく多いと思うのです。お昼にバスに乗りますと、ほとんどお金の音がしないという状況です。

今後、無料でバスに乗る方が増えていくと思いますので、そのあたりも手をつける必要があるのではないかなと思っております。

 

私はコミュニティ市民会議の代表で出席していますが、いろいろな役員の方や近くのコミュニティの方たちにも話を聞きますと、無料は気の毒だという声が多いです。

せめて50円とか100円とか負担してもいいのではないかという声がすごく多くなってきているので、そういうところも検討されたらよいのではないかと思っております。

郊外の方で、交通機関がバスしかないというところは高齢者が多いと思います。そういう方達を見捨てるわけにはいきません。外出していただくのが健康にも繋がるというのもありますので、バスの本数を減らしても困りますし、わずかなお金でも払ったら来てくれるのだったら、そのまま維持して欲しいという声もありますので、そのあたりも少し考えていただけたらと思っております。

 

会長

はいありがとうございます。

それでは事務局からお願いいたします。

 

事務局

B委員のご意見について、前回の審議会でもご意見をいただいたかと思いますが、これは市の福祉施策として取り組んでおり、審議会でも出ましたクロスセクターベネフィット的な、要は高齢者の方が外出されることで、医療費等の削減にも繋がっているというのを総合的に考えて、今は制度が運用されています。

ただし、そういったご意見をいただくこともありますので、そこは福祉制度として市がどうしていくかというのを考える必要があるのかなと思っております。

 

A委員からも、多種多様なご意見をいただきましたが、いくつか合わせてご回答いたします。

収入がコロナ禍以前に戻っていない、利用者も含めて戻っていないというのは、我々も同じ状況です。

さらに、2024年問題を契機とする運転士不足も同じ状況で、我々も遅まきながら大型二種免許未取得者のための制度をこの4月から運用を開始したところです。説明会を開始して10数人の方が来られましたが、一体何人の方が採用できるかということも含めて注目しているところです。

 

車両更新に関しましても、やはり安全の確保というのは絶対条件ですので、まだ使えるバスというのを見極めながら、極力、耐用年数を増やして減価償却費を抑えようとしているところです。

運賃改定の場合の逸走率のお話もございましたが、我々の予測としては少し厳しめで3%と見込んでいるのですが、阪急バスさんもそれに近いような逸走があったというのをお聞きして、これも検討材料として考えさせていただきたいと思います。

また、市の中心部以外の郊外部や山間部の移動手段に関しましても、本当に路線バスしかないという状況の中で、どういった形の交通手段が良いのかということも含めて、市の交通政策と連携して検討を始めておりますので、そのあたりも適宜、この審議会で報告させていただきたいと思います。

 

最後に、資料の31ページにも入れさせていただきましたが、ダイヤを少なくするとか人件費を下げるとか、そういう手段は今のところ考えておりませんが、公共交通事業者として必要な投資、そのあたりも適切に検討していく必要があり、単にバスを走らせるだけというのでは、これからの市民の期待に答えられないのかなと思っております。総合的に物事を考えていく必要があると、十分に認識しているところです。

 

会長

ありがとうございます。他いかがでしょうか。

 

B委員

先ほど初任給の話をされておりましたが、阪急バスさんが20万から22万という話ですが、高槻市は初任給が19万ほどでしたよね。

それで、40代や50代の方が転職されてきた場合、子育ての最中にその金額ではとてもじゃないけどやっていけないと思います。物価高もありますし、令和の米騒動もございますし、いろんな面を考えると、それこそ勤務も不規則ですし、少し考える必要があるのではないかなと思います。バス業界として同じような賃金状態に持っていけたら良いのではないかなと思います。

 

会長

事務局からお願いいたします。

 

事務局

ご意見いただきました初任給の話ですが、私どもが採用しているのが会計年度任用職員ということで、フルタイム、週5勤務ベースで大体月額22万程度となっています。ですから、会計年度任用職員ですと週4日勤務になりますので、その割合ぐらいの給料となっています。

けれども、バス業界は公休出勤といいますか、お休みの日に出勤したり、通常決められている勤務プラスアルファで時間外をしたりとか、そういった慣習が非常に多く残っている業界です。

実際のところ、他の公営バス会社から転職されてくる方も居られますが、他の公営バスの正職職員から、私どもの会計年度に。そういった方が言うのは、会計年度任用職員だけれども、時間外も含めて業務をすると結構稼げる、というような意見もあります。そのあたりで、基本的な月額給としたら割と少ないのですが、実際の年収ベースでいうと、1年目の方で大体550万程度となるような構造となっております。

 

会長

ありがとうございます。

いわゆる時間外の勤務が多いというのは業界全体の慣習として、ダイヤの組み方とかも含めて仕方がない部分がありますが、そこにメスが入ったのが2024年問題ということで、どちらの方向にいっても手詰まり感があるのも正直なところかと思います。

そういった中で、何とか今おられるドライバーの方に安心して働いていただけるような環境整備していくということが非常に重要ですし、会計年度任用職員につきましては、公務員全般にこういう制度が浸透して久しいですけれども、これは前の審議会でも申し上げましたけれども、毎年、任期が終わっていくというのはやはり落ち着かないところもあると思いますので、人件費の見合いも考えながら、制度的な運用もいろいろと考えていく必要があると思います。

 

副会長

まず、安心、安全に運行することが一番大事ですが、安心、安全とはどういうことかと言いますと、それなりのスキルがないとうまくいかないと思いますが、免許を持っていない方を養成して、大変多くの人をとっている公営バス事業者があります。

現在、その割合がかなり増えているところで、何が課題かと言いますと、やはりミスが多いと聞いています。事故まではいかないのですが、普通であれば気付くようなことに気付かずに、安心、安全に事故しないで帰ってもらうことが一番大事みたいなことになってしまっています。

前は、それが最低ラインだったのです。それはなぜかと言うと、免許取りたてで数年しか経っていない方が少ない人数だったら、周りがいろいろとサポートできますが、そういう人が増えてくると周りも含めて少し心配になってくるという面があります。

私自身も、これはどうかというのを感じていますし、私の感覚だけではなく、この前ご相談したら、少しそういう傾向があるという回答でした。

なので、大変厳しいとなってから大量に採るのではなく、早いうちに計画的に新人の方を育てて、スキルの高い方を増やしていかないと大変なことになります。バス事業は安心、安全が一番の業界ですので、それは他のバス事業者の事例等をもとに、念頭に置いていただけるといいのかなと思います。

 

ではどうしたら良いかというと、今は会計年度任用職員であっても市営バスに転職していただけているので、まだ大丈夫かなと思うのですが、例えば、新人さんを取る場合も最近多いのが、他の業界から来られる方は、元々バスの運転士になりたかったが、もう最後のチャンスだと思ってこられる方々の年代を聞いていると、40代後半から50代前半が多いのですが、あと数年でそういう人たちが現役世代から居なくなります。

丁度、団塊ジュニアの世代ですが、まだいっぱい人がいて、まだまだバスの運転士になりたいという人が居られたから良かったのですが、ここから先は急速に人口が減りますので、他の業界から転職しようという人が減ってくるのです。

なので、若い方に対して、これからバス業界に行こうと思っていただけるような仕組みに今からしていかないと、おそらく5年ぐらいで今まで他の業界から来てくれていたのに来なくなったみたいな、感覚で言いますと、今までだったら民間バス会社から受けてくれていたのに最近来なくなったよね、みたいな話になってしまいます。

 

次にそれが来ると思うのですよ。ですので、できるだけ若い方々に対して、訴求の高いお仕事をイメージして欲しいのです。

そうすると、やはり給料が問題になってくるのですが、給料が出せない場合は、魅力が住宅手当や福利厚生になってくると思います。

何よりも、残業がないことを前提で働ける会社ですというのを作っていかないと、これからの人はしんどいと思います。

私は団塊ジュニア世代ですから、残業してガッツリ稼いでというのに共感しますが、今後はそれが共感できなくなります。

ですので、残業なしでしっかり生活できる業界にしていきましょうと。そうしたら、どうしたらその給料が出せるのかというと、一つはやはり運賃をしっかり適正な価格にしていくことだと思います。値上げではなく、適正な価格にしていくという概念を持っていただきたいのです。

 

私はコメを作っているから思うのですが、皆さん、コメの値段は幾らが良いと言いますが、じゃあ、あなた作ってくださいと。コメを作る立場であれば、そんな値段で卸せませんよというような世界なのです。

物の価格というのは、コストがあって決まるものと、これだったら買うよという価格のすり合わせなのです。

バスの運賃も高い、安いという意見がありますが、コストはこう掛かっているので、皆さん方に乗っていただくときにはこの値段をいただかないととてもとても運営できないのです。

赤字が出た場合、それを運賃以外でサポートするにはどうしたらいいかというと、例えば、高齢の方の健康に役立っているのであれば、福祉の部署からもう3億ぐらい出してくださいと。それこそ、メリットを受けている団体からしっかりお金をいただいていくことを考えていくことが必要です。運賃値上げ以外でしたら、そういう方法もあるということをネゴシエーションするしかないです。

それと、今回は人口の構造からでしか見ていけないので仕方がないのですが、今後、高槻市の将来、まちの将来を考えていくと、おそらく駅前に人口が集中して、商業が栄えていくとは思います。

 

他の自治体に比べて、高槻はかなり繁栄していると思いますが、郊外の住宅が高齢化して、過疎化していくことが考えられますので、これは交通の部署からまちづくり及び都市計画をしっかりやって、郊外部分の再生が必要です。

京都の場合ですと、洛西ニュータウンの再生を始めようということがありまして、若い世代の方に住んでいただくとすると、その時に大切なのが移動手段なのです。

交通が不便なニュータウンは駄目ですが、交通の便利なニュータウンだったら引っ越そうという人が出てきますので、千里がまさしくそうなのです。千里がうまくいって、全国のニュータウンがうまくいかないのはまさしくそれです。

そういうときに、都市計画が交通と一体化できるのが高槻の強みですので、だからこそ公営バスがあると都市の再生にとてもメリットがあるのですよということを訴えかけて、まちづくり全体を見直せるようなことを提言できる団体になることを願っておりますので、参考にしていただければ幸いです。

 

会長

団塊ジュニアは私もその世代でして、私自身も自分の職場で採用などを担当していますと、副会長が言っておられたことが非常に身にしみるところでございます。正直、袋小路に入りかかっている部分があるように思っております。

郊外の再生につきましては、今までの答申でもたびたび言及してきたように思いますので、特に市長部局との連携というのを考えていく必要があると考えております。

他いかがでしょうか。なければ、次の議題の方にうつってまいりたいと思いますがよろしいでしょうか。今の件につきましても、おそらく次の議題とも関わっている議論がすでに始まっているようにも思いますけれども、これも含めて後半にご意見いただければと思います。

それでは議題の3「市営バス経営戦略の改定について」事務局からご説明をお願いいたします。

市営バス経営戦略の改定について

事務局

3 市営バス経営戦略の改定について

(事務局から資料6に基づき、説明がなされた。)

 

会長

ありがとうございます。

それでは質疑に入ってまいりたいと思います。本件に関しましてご意見、ご質問などよろしくお願いいたします。

 

副会長

この内容をしっかり進めていただければと思います。

新たな取り組みなどに関しては、今も十分されているとは思いますが、先行して導入されている事業者さんからのお声ですね。

例えば、QRコードを導入されている事業者さんにどのような課題が出ているかというのを聞かれるといいと思います。どうもQRコードの読み込みのところで手間が掛かるみたいで、苦労されているなというところは見えています。

タッチ決済はやはりすこし音が聞こえづらいのですが、私もいろいろと試していますので、そのあたりで動きが止まるところが出てくるのではないか、みたいなものがあると思います。

それを聞いた上で、市営バスとしてはそれらの課題が解消したものを取り入れられますので、先行するところの悩みをうまく活かしながら、よりよいものを入れていただければと思います。

電気バスもそうですが、新しい車両はやはりいろいろな課題があるみたいですので、それは共有されていると思いますので、ぜひうまくやっていただければと思います。

 

神姫バスさんの話ですが、運転士さんたちの技術についてどうでしたかというのを1台だけですが、お客様が評価できるように座席の後ろに「いいね」ボタンを設置されています。

「いいね、まあまあ、うーん」のようなものが置いてあり、それがすぐスマートフォン等に反映されるそうです。

今、試験中らしいのですが、面白い取り組みですので、神姫バスさんともおつき合いがあると思いますので、それを市営バスに入れてみるみたいな検討ができると思いますので、スルッとKANSAIのネットワークと人脈を活かしてより良いものを入れて、他のバス事業者さんにフィードバックしていただけると嬉しく思いますので、よろしくお願いいたします。

 

会長

事務局からお願いいたします。

 

事務局

QRコードやタッチ決済、このあたりは私どももスルッとKANSAI等を通して把握しており、神姫バスさんや大阪シティバスさん、阪急バスさんでも取り組みを始められていると思いますが、やはり先行して我々が導入するというのは財政的にも厳しい面があります。一般的にモノマネと言うと悪いようにとらえられがちですが、バス業界ではモノマネの文化というのが尊重されていまして、他の事業者の良いところを取り入れて、今後、市営バスでも技術開発に取り組んでいきたいと考えております。

 

事務局

電気バスにつきましては、これまでも審議会等で私どもの方針といいますか、慎重にならざるをえないところがありますが、情報収集等は随時行っており、実際に電気バスがどんなものかを見学したりしております。

情報収集等では遅れをとらないように、何か動くときになったらすぐに動けるように体制を整えておきたいと思っております。

 

会長

今、おっしゃっていたバス会社とは、バスの車両のメーカーさんのことですか。

 

事務局

そうです。

 

会長

バス事業者さんじゃなくて。

 

事務局

そうです。

 

会長

すこし混乱する危険性があったので確認させていただきました。

他いかがでしょうか。

 

B委員

資料の14ページですが、まちづくりと連携したサービスの提供というのがありますが、私も市域の北部の方に住んでおりまして、芥川山城跡とかそれから摂津峡、そして原から向こうに森林観光センターとか、昔はフラワーパークというのもありました。

ところが、今はほとんど無くなってしまって、そこに人を呼ぶというのはバスの必要性も必ずあると思いますので、そういう観光的なものを市の方でも取り組んでいただけたらなと思います。

芥川山城のところは塚脇になるのですけれども、1時間に2本程度しかバスがないような状態で、桜公園や摂津峡桜公園の桜祭りの時にもたまに臨時バスが出ていますが、人を呼ぶのだったらそれなりの交通手段を考えていただかないと、というのがあると思います。

それから、観光にも関係するのですが、コンビニとか何もないのですね。

人がいっぱい来ているのに、そういうところもお考えいただければ、バスの問題にも繋がってくるかなと思いますので、そのあたりも考えていただけたらと思います。

 

会長

ありがとうございます。

何か事務局からございますか。

 

事務局

観光と移動手段は切っても切り離せない関係にあると認識しておりますので、これまでも市の観光やまちづくりと連携した路線の再編や、拡充というのは適切に行ってきました。

今、万博の開催でインバウンドの波が来ていますが、高槻市の方にまでそれが来ていない状況もありますが、観光施設との連携、この前の大型連休では高槻ジャズストリートとの連携等もさせてもらっていますが、イベント自体の運営が厳しいといったお話もございます。

市営バスとしては、やれる範囲で精一杯の協力をして、少しでも市営バスの収支改善に繋がればと考えております。

 

会長

富山県内の自治体ですが、交通政策会議に出させていただいているのですけれども、そこでは観光のお客様が非常に多いのですが、観光シーズンとそれ以外の差が非常に大きいものですから、観光シーズンではたくさんのお客さんが乗っているように見えるのですが、トータルで見てみると、実は路線の採算が危ぶまれるような、こういったケースも出てきております。

中々、難しいところもありますが、市の振興まちづくりという意味では、観光の話もこれからますます重要になっていくと思いますので、そういったものもこちらの審議会での検討内容にも関わってくるかなと思っております。

前段でもご報告いただいた内容と関連する議論もございましたので、こちらも含めて、また改めて次回以降の会議でも検討してまいりたいと思います。

次の議題に入ってまいりたいと思います。続きまして議題の4「その他」ということでございますが、ここで私の方から1つご提案申し上げたいことがございますので、よろしくお願いいたします。

その他

会長

本日、市長の方から諮問いただきました「市営バス事業の収支改善について」ですが、本審議会での審議を経まして、答申書として取りまとめるという段取りになってございます。

本日も活発なご意見をいただいたように、全体の議論はこの審議会の場で行いますが、運賃のあり方を含めまして、より専門的な見地から集中的な審議も必要ではないかと考えております。

そのために、本日の資料4「審議会規則」をご覧いただければと思いますが、第4条に審議会に必要に応じて専門部会を置くことができるという規則がございまして、こちらに基づきまして専門部会を設置するのが良いのではないかと考えるに至りましたが、皆様いかがでしょうか。

 

(異議なし)

 

ありがとうございます。

それでは、審議会規則第4条の第2項に基づきまして、本審議会の会長として私の方から専門部会の委員として、井上委員、毛海委員、河﨑委員の3名をご指名したいと考えておりますが、よろしゅうございますか。

 

(異議なし)

 

ありがとうございます。

それでは今、ご指名させていただいた3名の専門部会委員の皆様には、何かとお手数をおかけいたしますけれども、専門部会におきまして改めて集中的な審議、並びにその審議内容をこちらの審議会の方にもご報告いただくこととなりますので、何とぞよろしくお願いいたします。

今後の専門部会の開催、あるいは運営関係につきましては、事務局とご相談をいただき、お進めいただければと思いますので、こちらもよろしくお願いいたします。

以上で、本日の案件は全て終了したいと思いますが、委員の皆様、あるいは事務局で何かございますか。

それでは事務局からお願いいたします。

 

事務局

それでは、事務局より今後の予定につきましてご説明させていただきます。

令和7年度、今年度の審議会ですが、委員の皆様には大変ご負担をおかけしますが、本日を含めまして今年度中に3回の開催を予定しております。

次回は、先ほどの専門部会でのご審議の後、9月1日(月曜日)の午後に開催を予定しております。

短期間での集中審議となりますが、次回以降も活発なご議論をよろしくお願いいたします。

事務局からは以上でございます。

 

会長

ありがとうございました。それでは他はよろしいですね。

それでは、以上をもちまして、令和7年度第1回高槻市自動車運送事業審議会を閉会といたします。

本日も議事にご協力、誠にありがとうございます。

お問い合わせ

高槻市 交通部 総務企画課
住所:〒569-0823 大阪府高槻市芝生町四丁目3-1
TEL:072-677-3507
FAX:072-677-3516

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