令和6年度 第1回高槻市自動車運送事業審議会

会議の概要

会議の名称 高槻市自動車運送事業審議会
会議の開催日時 令和6年10月31日(木曜日) 10時から12時まで
会議の開催場所 高槻市役所本館3階 第2委員会室
出席委員 10名
議題

1. 委員紹介

2. 会長及び副会長の選出

3. 市営バス事業の経営状況

4. 市営バス経営戦略の改定

5. その他

審議内容 下記のとおり

資料

【資料ー1】第1回審議会議事次第[PDF:48KB]

【資料ー2】委員名簿[PDF:36KB]

【資料ー3】配席図[PDF:51.3KB]

【資料ー4】 高槻市自動車運送事業審議会規則[PDF:51.4KB]

【資料ー5】 高槻市自動車運送事業審議会の公開に関する要綱[PDF:52KB]

【資料ー6】 高槻市自動車運送事業審議会傍聴要領[PDF:51.4KB]

【資料ー7】過去5箇年の収支推移表[PDF:108KB]

【資料ー8】令和6年度上半期輸送実績[PDF:93.9KB]

【資料ー9】市営バスにおける2024年問題による影響[PDF:232KB]

【資料ー10】市営バス利用者アンケート調査結果[PDF:4.18MB]

【資料ー11】経営戦略改定基本方針[PDF:864KB]

担当課 交通部 総務企画課

 

開会

<交通部から挨拶>

本日は委員の皆様方におかれましては、何かとお忙しいところ、本審議会に出席を賜り、ありがとうございます。

 

この審議会ですが、令和元年度から始まりまして5年になります。この間を振り返りますと、令和元年12月に中国武漢で発生したと言われる新型コロナが、翌年1月に横浜港から出航したクルーズ船内で感染者が発生し、横浜港に再入港した折には、同業者であります横浜市営バスの方が、その乗客を搬送しているというようなそういった時期にご審議をいただきながら、2月には、市営バスにおける事業経営のあり方についての答申をいただき、それに基づき、令和2年12月に新たな市営バス経営戦略を策定してきたところでございます。

 

また、その間、市営バスの長年の課題でありました、高齢者福祉乗車券の市からの負担額の問題につきましても、一定解決を見たところでございます。コロナ禍によりまして、我々市営バスの方、令和2年度、3年度と大きな損失額を計上して参りましたが、本審議会では、市営バス事業の経営状況や将来の収支予測、そして経営戦略に基づく取組状況等をご報告し、委員各位から様々な観点でご意見をいただきながら市営バス事業や、経営に反映させていただいてきたところでございます。このような状況でございますけれども、現在の状況ですが、アフターコロナ禍での需要の回復により少し明るい兆しが見えてきたものの、諸物価の高騰、慢性的な運転士不足、そして人口構造の変化による将来的なバス利用者の減少といった諸課題を踏まえ、未だコロナ禍以前の乗客数には戻っていないという予断を許さない状況となっております。

 

また本年4月には、マスコミでも色々取り上げられましたけれども、いわゆる「2024年問題」という、バス・トラック事業者にとって大変重い課題がありまして、一応何とか色々なことをしながら4月をスタートしたところではございますが、まだもって、その問題については重くのしかかってきているというところでございます。バス事業を行う者にとりましては、苦しい経営環境下でございますけれども、策定から5ヵ年が経過しました市営バス経営戦略の改定を来年度にわたり着手することとしております。この改定に当たりましては、公共交通事業者としての適切なバスサービスの提供はもとより、新たな需要の掘り起こし、DX化による技術革新や新たな価値の創造等にも積極的に取り組むことで、市営バスの未来を見通した戦略にしていきたいというふうに考えております。

 

その端緒となります、本日の審議会でございますが、市営バス事業の収支状況や利用者アンケート調査の結果報告、加えまして、経営戦略改定の基本的な方向性などを予定しております。様々な角度から忌憚のないご意見をいただければと考えております。最後になりましたが、新たに就任をいただきました5名の委員をはじめ委員各位におかれましては、5ヵ年の委嘱を快諾していただきましたことに、改めて御礼を申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。

1 委員紹介

<配布資料の確認>

(事務局より資料の確認がなされた。)

<各委員の紹介>

(事務局から資料2に基づき、委員の紹介がなされた。)

2 会長及び副会長の選出

<会長及び副会長の選出>

(高槻市自動車運送事業審議会規則第2条第1項の規定により、互選で髙橋委員が会長に、井上委員が副会長に選任された。)

会議の公開と傍聴希望の確認について

<会議の公開について>

(高槻市自動車運送事業審議会の会議の公開に関する要綱及び高槻市自動車運送事業審議会傍聴要領に基づき、公開することとなる。)

(傍聴希望者:2名入場)

市営バス事業の経営状況

事務局

1. 過去5箇年の収支状況(R1~R5)

2. 令和6年度 上半期輸送実績

3. 2024年問題による影響について

(事務局から資料7及び資料8並びに資料9に基づき、説明がなされた。)

 

会長

それでは質疑に入って参ります。ここまでのご説明に関しましてご意見ご質問などございましたら、ご発言よろしくお願いいたします。

 

A委員

資料7の方で、費用の「人件費」があるのですけど、令和元年に比べて、令和5年は人件費下がってるんですね。コロナが回復し、人件費高騰とかいう話がある中で、何で下がったのでしょうか。

 

事務局

人件費が下がっている理由ですが、まず1つは、コロナ禍の中で収支が悪化しましたので、ODデータ、利用実態を見ながらダイヤ改正を行いました。それによりまして、簡単に言いますと、運転士が走る本数と仕業の数が少し減った関係がまず1つあります。また、ちょうどこのときは運転士の採用を、特にコロナ禍の間はずっと抑制をしてきておりました。この関係がありまして、運転手1人当たりの時間外勤務が、当時は多かったというところがございます。それが、コロナが明けまして、採用の方を順次再開しておりますので、その辺りがあって、下がっておるものというふうに分析しております。

 

A委員

続けての質問になるのですが、経費で「委託料等」と書いてあると思うんですけど、経費が物件費とかと比べて、金額が変わってないのは何故なんでしょうか。こちらも委託関係で、高騰するのかなと考えているところが、同じ金額なのは何故なんでしょうか。

 

事務局

こちらも人件費とよく似た傾向にありまして、単価自体は上がっているのは事実ですが、コロナ禍を経まして、その中で見直しができる委託契約については、見直しを掛けておりまして、例えば清掃していただく日数を減らすとか、本当にぎりぎりのところで、運用しているような状況になっております。

 

A委員

ありがとうございます。令和5年度までにそういった見直しとかは、一旦、完了したということですかね。

 

事務局

はい。見直ししろが、もうほとんどないような状況になっております。

 

A委員

わかりました。ありがとうございます。

 

会長

他いかがでしょうか。

 

B委員

先ほどと同じ資料7の関係なんですが、令和5年度で特別損失が4,700万ほど上がってるんですけど、この内容は何なんでしょうか。

 

事務局

これは、市からいただいている補助金、不採算路線に係る補助金がありまして、その補助金の算定方法につきまして、市がやっている「包括外部監査」といいまして、外部の監査人から監査を受けるような仕組みがあるのですが、その中で、指摘された内容がありました。それを受けまして、過年度に遡りまして、補助金を市に返還しているという、事情がございます。

 

B委員

ありがとうございます。

 

会長

他いかがでしょうか。

 

A委員

資料9ですが、2024年問題で人件費、これから困っていくところあるじゃないですか。その中に運行管理上の影響とかもある中で、具体的に主なダイヤ改正の内容を見てみますと、数分の繰り下げ繰り上げなんですが、これで対応できるのかなと疑問を感じています。もっと大きく何十分単位とかやられないのかなと。数分で改善されるものなのでしょうか。

 

事務局

2024年問題の対応についてなんですが、こちらに対応するにあたって、元々その前提となりますところで、我々バス事業者で大変難しいと思いますのが、「公共交通を担っている」ということです。公共交通を「市が担っている」ということもありまして、企業としての利潤といいますか「効率化」と、市民の移動手段を担っていくというところの「公共の福祉の増大」というところで、どこで折り合いをつけるかというところが、一番難しいところだったかなと思っております。

 

その中で、2項目目の「国道線の分離」というところですが、またこの後の項目で、アンケート調査の結果などでもご報告させていただくんですが、やはり市民の方から一定、「国道線が分離されたことが不便である」。復活できないかというようなお話もあるのですが、こういったところで乗務員の稼働時間ですね、労働時間は少しでも、たとえ1分でもいかに稼げるかということを考えながらこういうことを実施しました。

 

そのあとで、ここはもちろんダイヤ担当が見ながら、休息時間が最低でも9時間を確保できるように、いかに人を組んでいくかという検討を重ねた結果、最初のご報告の中でもありましたが「何とかやっている」というのが現状でして、余裕があるという状況では正直ございません。何とか市民の皆様への影響を最低限に考える中で、現在これで第一弾をスタートしたというふうな形でございます。

 

A委員

では、来年以降も状況を見て、もっと繰り下げていったり繰り上げていったりする話になるのですか。

 

事務局

これまでコロナ禍で控えていた採用も始めまして、年に3回採用試験をしながら運転士の拡充とかを見ております。あとは収益の回復、運転士の応募状況・採用状況、路線ごとの収支など、乗客数のほうを見ながら、場合によっては便を増やすところもあるかもしれませんし、減らすところも可能性としてはゼロではありません。本当にいろんな考え方を、全部選択肢を持って動いていきたいと思っております。

 

A委員

ありがとうございます。

 

会長

他いかがでしょうか。

 

C委員

資料9の裏側なんですが、2024年問題に対する影響で、貸切バスを1時間繰り下げとなっているんですが、貸切バスでご利用される方、市バスの場合、老人クラブとかいろんな団体さんがあると思うんですけど、10時スタートというとかなり制限がかかるような気がして。民間の観光バスもなかなか借りられない状況の中で、市バスを頼ってるところが10時スタートになってしまうと、かなり制限がかかるのではないかと思うんですけど、そういう意見は出ていないんでしょうか。

 

事務局

まずこの貸切バスですが、資料では「貸切バス」という言葉1つで括っていますが、医療機関、病院が貸し切っていただいています年間契約のものに関してはこの限りではないです。あくまでも今委員がおっしゃいましたような、老人クラブの方であったり、実はその老人クラブの方が今まで、市営バスをご利用いただいていたのですが、コロナ禍のときに「ことぶき号」という観光バス車両を廃止いたしまして、市の高齢者福祉事業としましても、民間バス会社とかも借りられているという状況がまず土台としてございました。

 

コロナが明けるときからの話なのですが、メインとなっていますのは、小学校とか、学校さんの社会見学とかがメインで使っていただいておりまして、事前にどうしても朝のラッシュ帯に運転士が足らなくなるものなので、朝のラッシュ時間が終わった10時からにしていただけないかと。小学校、中学校でしたら教育委員会がございますので、事前に学校長とかを通じて、各学校の方に「10時からの配車になります」と案内しました。実際どうかなと蓋を開けてみたのですが、この半年間の感じでは、学校さんの方がご配慮していただきまして、校外学習の時間をずらすような形で対応していただいてる中で、学校さんのご予約数とか、そういったことに関しては昨年度とそれほど大きな減少は見られないと。ある程度、昨年度同様ぐらいの小学校の方々がご利用いただいてるという状況になっております。

 

会長

はい、よろしゅうございますか。他いかがでしょうか。

 

D委員

この2024年問題で乗り換えが発生したということになっているのですが、この路線の利用者の方から、乗り換えのときに前の便が遅れていると、乗り換え時間がすごく短くなって、高齢者の方が慌てられて危ないというのを常々思っているという話を聞きました。そういった場合、前の便が遅れているときに、その乗り換え後の国道線が、発車時刻を調整したりということはあるのでしょうか。

 

事務局

この件は路線を完全に分離という形で独立させておりますので、一方の路線の渋滞等に応じて片方の路線の運行時間を変えるというふうな運用を現在しておりません。完全に独立しています。ここの独立に関しましては、JR高槻駅北とJR摂津富田駅の間でJR線と併走しているため、鉄道と競合するような路線になっていましたので、こういった2024年問題等が出てくる前から、鉄道と併走してバスが走るということに無駄があるのではないかといったご意見もちょうだいしていました。その中で、このような改正を実施しております。

 

あとは、これまでJR高槻駅北からご利用いただいていたお客様でしたら、お買い物であったりとか、その時間をうまくご利用いただいて、JR富田駅に着く時間を見ていただく。もしくは、大幅にJR高槻駅北からJR富田駅の国道線が遅れている場合でしたら、大変申し訳ないのですが、JRにて移動をしていただくというふうな形で考えております。

 

会長

他いかがでしょうか。

 

B委員

先ほどのJRの併走の関係なのですが、国道171号を通っているあの路線は、JRと併走しているのですが、バスに乗られた場合、「トランスファーチケット」とかですね、難しいかわからないですけど、「乗り継ぎ」ですよね。そういうことをやはり考えてあげてもよいのではないかなと。ただ分離してしまうということだけではなくて。そうすると220円でこの区間は乗れるということになります。実際、難しい問題があると思うのですけど、考えてもいいのではないかなというようなことで、意見として申し上げたいと思います。

 

事務局

ご意見ありがとうございます。国道線を分断したことによりまして、現在、通常から行っている「乗り継ぎ割引」という制度がございます。定期券とか高齢パスをお持ちの方はその限りではないのですが、我々が独自で持っているTsukica。こちらをご購入いただければ、そのまま乗り継ぎ割引が適用されます。是非ともそういったTsukicaのご利用、これまで例えばICOCAを使っていたお客様でも、チャージとかをしてTsukicaをご利用いただければと思っております。

 

会長

他いかがでしょうか。

 

E委員

近隣で阪急バスに勤めさせていただいてるのですが、質問というよりちょっと感想というのですかね。先ほど資料7から8・9で、収入的にはコロナ前の2019年度と比べて91%ですが、まだマイナスが10%近くあるという中で、そういう人の問題ですとか2024年問題に対して、一部減便とか仕業数を見直すとかいろんなご努力をされて、すごいなと思っています。実際、私どもは昨年から人手不足もあるのですが、賃金単価を上げるとか、人不足に対してはやっておりまして、引き続き来年度以降もやると思っています。

 

実は、運賃の値上げを昨年からさせていただきまして、元々220円だったのを昨年10円上げまして、この10月からは、さらに大阪地区では20円上げるということで、30円の値上げで何とか昨年から黒字化にできたということで、高槻市交通部は、現行運賃のままで、収入が10%近く減ってる中でですね、すごい努力されているなっていうので、その辺、何かありましたら逆に教えていただきたいと思っております。

 

事務局

ありがとうございます。何が理由かと言われますと答えに窮するところがありますが、見直せるコストはすべて見直してきましたし、採用もずっと抑えてきました。その中で、実態に応じてダイヤを大分減らさせてもらって、ということが何とか今の数字に繋がっているのかなというふうに思います。運賃値上げのお話も、市民をはじめとした利用者の方に与える影響が非常に大きいところにもなりますので、今後は事業の収支状況を見ながら、慎重に考えていきたいと思っております。

 

事務局α

補足で、コロナ禍のときなのですが、少し手前みその話になるかもしれませんが、管理者から、企業としてはピンチなんですが、ピンチというのはこれからいろんなものを仕事として考えていく上でのチャンスだと。私ども事務職は、市役所の職員として採用されて奉職をしている中で、異動でここに来たんですが、市役所勤めをしておりますと、コスト意識、コスト感覚っていうのはどうしても民間企業の方々と比べてタイムラグがあったり、考え方がゆるいところも正直あるのかなという感覚も私自身もあった中で、このコロナ禍のときに、本当に文字どおり「ゼロベース」で委託料であるとか、人件費が大半を占めているのですが、その他の瑣末なことであっても、少しでもコストを切れるところは切っていこうと。

 

その中で乗務員などとも話し合いながら、それこそ清掃委託業務とか清掃減らしすぎて、ちょっと「所内の衛生面でどうだ」と。そういったところもあって、「じゃあ、ここはお金をかけても復活しようか」などということをやりながら、模索しながらやって参りました。そういった中で、我々も本当に日々ですね、毎月単位、もう本当に半期だけではなくて月単位で乗車実態とか、本来民間のバス企業であれば、これまで当然行ってこられたであろうことなんですが、我々もその辺の改善をしていくという習慣がついてこれたのかなと思っております。

 

会長

はい。お願いいたします。

 

F委員

ここでは後期高齢者として発言させていただきますが。この委嘱状をいただくことになりまして、周りの後期高齢者の方の意見もいろいろ聞かせていただきまして。高槻市営バスとしては、後期高齢者がゼロ円で乗せていただいてるということで、非常にありがたいというのは皆さん思ってるんですね。でもそれが市バスに対しての負担がすごく大きいということを聞いております。その辺りを、他市と比べていただいて、一部負担とかっていうのはもう皆さん、私の聞いた限りではOKなんですね。それがどれだけ市の方に負担がかかってるかっていうのも、やっぱりもっと大きく、明らかにしていただくっていうのが、まずは大事かなと思うのです。

 

皆さんの意見としては、それこそ阪急バスさんとか、あちこちで委託を受けて応援されてると思うのですけれども、一部負担っていうところが多いので、希望者にチケットを買うとか年間パスを買うとかっていうふうな状態にしていただいてもよいっていう話が非常に多いのですよ。後期高齢者にしたら、「ただだから出て行ける」。それから年を取るとやはり病院通いがとても多くて、ほとんど1週間に1回、それこそ、1ヶ月に1回とか予約で行かれるのです。その辺りで、「ただだから遠いところの病院も行ける」っていう話はあるのですけども、でもそれはそれぞれの理由があるので、家庭の事情もあると思いますけれども、ある程度の負担は必要だと思います。

 

それによって本数が減らされるとか、それから私たちは塚脇方面なのですけど1時間2本しかないのですね。それもやはり子どもたちは乗れない。だから自転車通学になるとかいう声が聞こえてきているので、せめて10分に1本とか15分に1本、1時間に4本ぐらいあれば、もっと利用者が増えるのではないかなと思います。ただ、お昼の時間帯は別にそんなに必要ないかなと、1時間2本で十分かなと思うのですけども、朝晩ですね。やっぱり10時ぐらいまでは、それぐらいの本数が欲しいねっていう話をされておりますので、私たちの負担っていうのもOKだと思いますので、また、考慮されたらいかがでしょうかという提案です。

 

事務局

高齢パスのあり方についてご意見をいただきましたが、これは市の福祉事業としてやっておるもので、後でアンケートの中でもご説明するのですが、市民の方からも「一部負担してもよい」、あるいは「無料を継続して欲しい」という2つの意見が拮抗してるのかなというふうには感じているところです。市の福祉事業としての負担はあるのですが、具体的な因果関係は不明ですが、クロスセクターベネフィットっていうんですけど、高齢者の方がお出かけされることで、医療費が近隣の市に比べて少し低いとか、そういった効果もございますので、市として今はこの事業を継続していこうという方針を持っております。

 

今、委員からご提案のあった、一部負担していただいて、少しでも福祉のお金を減らすっていう考えもあるとは思うのですが、それによって今はダイヤを増便できるような状況にはないということもご理解願いたいと思います。先ほどから、お話が出ていますとおり、「人がいない」という大きな問題がございまして、今は路線バス事業としては利益が増えたから増便できるというような状況にないということもご理解いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

会長

はい、他いかがでしょうか。よろしゅうございますか。ではこの辺りを踏まえてですね、次の議題の方に入って参りたいと思います。議題の4の「市営バス経営戦略の改定」でございます。こちらにつきましてもまずは事務局からご説明をお願いいたします。

4 市営バス経営戦略の改定

事務局

1. 利用者アンケート調査結果

2. 経営戦略改定基本方針

(事務局から資料10に基づき、前半部分の説明がなされた。)

 

会長

はい。ありがとうございました。それでは質疑に入って参りたいと思います。この資料10を中心にご意見ご質問等ございましたら、ご発言をよろしくお願いいたします。

 

G委員

簡単な質問というか確認なんですけれども、子育て世代に対する移動支援の設問4のところで、かるがもパスやこうのとりパス、それからもう1つ、おでかけパスについてなんですが、先ほど年齢別のクロス集計の結果をいろいろ細かく分析いただいたのですけれども、こちらの方に関しては全体に対して聞いている結果っていうことでよろしいでしょうか。

 

事務局

はい。委員の言われる通り、全体に対するものとなっています。

 

G委員

そうすると、基本的には全員が知ってる必要はないのかなと思っていまして、必要な方々にリーチできていれば十分かと思うのです。例えば、20代・30代だけで、どの程度の割合だったとかそういう結果はご存じでしょうか。

 

事務局

まだそこまではクロス集計していませんので、もし必要でしたら後日報告させていただきたいと思います。

 

G委員

わかりました、ありがとうございます。

 

事務局

今言ったような結果を、また今後の経営戦略の改定に役立てていきたいというか、参考にしていきたいと考えてございます。

 

G委員

ありがとうございます。

 

会長

他いかがでしょうか。はい。お願いいたします。

 

D委員

資料の8ページのところなのですけれども、子育て世代割引運賃制度の改善点というところで、「パスの交付申請の簡便化」っていうものが20%で、すごく多いのですけれども、これは対象者全員に自動的に配るみたいなことにするとコストが掛かり過ぎて、この交付申請が必要ということになっているのでしょうか。

 

事務局

自動的に対象者全員にお配りするというやり方が、できるのかどうかっていうのはあるのですが。まず、こうのとりパスでしたら、母子健康手帳を申請する際に一緒に申請してくださいという形にしておりまして、かるがもパスでしたら、子どもさんが生まれたときの健診のときに、4ヶ月健診ですかね、定期健診のときに申請してくださいというやり方にしております。委員がおっしゃられたように、自動的にやるのがおそらく効率も上がって簡便にはなるのですが、できるかどうかという仕組みの問題と、費用の問題も含めて今後の宿題、研究課題にさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

会長

他いかがでしょうか。お願いいたします。

 

A委員

資料の10ページで、よろしいでしょうか。個人的にいろいろとサービスを要求される方はもうタクシーに乗ったらいいかなと思うのですけど、ただこの中で気になっているのが、アナウンスとか、運転手の方が自分の声でしゃべる必要ってあるのでしょうか。あんまりバスに乗っていなくてわからないのですが。

 

事務局

まず、もう何十年も前からバスはもちろんワンマンバスになっています。1人で操作が全てできるようにという形で、音声合成で自動音声が入っていますので、バス停の案内など、もちろんボタンを押せばできます。ただ我々も方向性として、考え方としては2つあるのですが、まず1つがバスの車内転倒事故とかの「事故防止という形での呼び掛け」があります。これは事故が発生すると最終的には運転士が人身事故として、免許証に傷がつくという言い方をしますけれども、点数減になってしまうので。どれだけ運転士が気をつけて運転しましても、ご高齢のお客様がすごく多くなってきているところで、わずかなバスの動揺でも転倒されてしまいます。

 

あとは、通勤時間帯に若い方、若年層の方であっても、どうしても気が焦っておりますので、駅に着く、もうバス停が見えると、そこでお客様が立ち上がる。そこで転倒されるということがありますので、もちろんお客様の安全が第1なのですが、運転士が自分自身の身を守るためにも、「止まります」もしくは「動きます」、そういったことをやはり心がけるように、そういった上での「車内アナウンスをしなさい」という形で運転手には指導、奨励をしております。

 

もう1つが「接遇サービス」という一般的なマイクアナウンスがありまして、そこのところが、委員がおっしゃいましたように、20年前、30年前と比べて、自転車が多くなったりという道路環境が複雑化しています。高槻市内はまだ少ないですけれども、キックボードのようなものが乗れたり、あとモペットのような新しい移動手段ができたりして、交通環境が昔と比べて悪くなってきています。

 

あと、昔は絶対的な物量を運ぶということがバスサービスの前提条件だったと思うのですが、それがだんだんと、特に我々は市営バスですので、「市営バスの運転手さん親切だな」というところで、お客様から信頼を得るといいますか、安心して乗っていただけるというハード面からソフト面へのお客様の需要の変化というのを感じる中で、ボタンを押せば「どこどこです」とか、すべてアナウンスするのですが、そこで一言添えて、特にお客様が降りられるときに「ありがとうございました」という一言は必ず添えて欲しいなということで、運転士には指導しているところでございます。

 

A委員

要望があるからと、その指導をやりすぎると、なかなか人材を集まらない面にも繋がるのかなと思うのです。

 

事務局

本当に難しいと思いますが、それこそまだまだ現実的、実用的ではないのですが自動運転ですね。これは本当に例え話になるのですが、完全自動化がなされる技術力が現在あって自動運転になると、お客様が「ありがとうございましたっていうのを私に言ってくれないじゃないか」とか、「他のお客と自分とで接遇の内容が違うのじゃないか」っていうことでの苦情というのは、ゼロになると思うのです。

 

もう1つ、これもお恥ずかしい話なのですが、その他意見のところでも「良い運転手と悪い運転手の差がありすぎる」とありますけれども、我々も反省すべき点として、乗務態度がよろしくないっていう運転士がおることも確かです。委員がおっしゃった、上限をどこまで上げるかというのと、下限を上げてくるといいますか、どのバスに乗っても一定の、お客様が降りられるときには、「ありがとうございました」というひと声は掛けていただきたいなと、掛けて欲しいなと思ってるところが今現在の交通部の考えでございます。

 

A委員

わかりました。もう1点だけ、細い道でもスピードを出し過ぎの運転手がいるという、これちょっと気になる意見だなと思うのですけど、本当にそういう人がいるのかっていうのは検証されましたか。

 

事務局

市営バスのホームページで、「お客様の声」というページがありまして、お客様からいただいたお褒めの言葉であったり、いただいている苦情の案件はすべからく載せております。そういったお客様からお声をちょうだいしたら、我々事務方や営業所の職員がその当該案件のドライブレコーダーを全て見て、どういった内容だったかを確認しております。

 

これに関しましては本当にバラバラでして、苦情の中でもそういった事実が確認できなかったら、我々の方から見ますと「運転士に非がない」というふうな案件もございますし、中にはやはり運転手がスピードをちょっと出し過ぎてるんじゃないかというふうなこともございます。細い道でというのも、そのときのアンケートですので個別にちょっとわからないのですけれども、そうでない場合もあるし、そうである場合もあるということになっています。

 

A委員

ありがとうございます。

 

会長

コロナ禍の前だったと思うのですけれども、お客様の声の対応については非常に評判が高くてですね、ネットでも話題になった時期が確かあったように思いまして。そういったことも、日頃の積み重ねかと思います。あと、注意アナウンスがあると多すぎると。これも該当するものを見ないとわからないところがあって、以前と比べても録音で流す部分だけでも、バス業界全体で非常に長くなっていますし、さらにマイクを付けて運転されているので、運転士さんの方で、その都度付け加えている部分というのも更にあるのかなと思うので、ここだけではなかなか分析ができない部分というのもあるかと思います。

 

事務局

ちょっと補足でよろしいでしょうか。運転士の注意アナウンスが長くて多すぎるという部分なのですけれども、運転士の中にも得手不得手がいろいろあります。プロの運転手として、自分は絶対事故を起こさないんだと。乗り心地では苦情がもらいたくない。乗り心地に仕事のやりがいを感じている運転士もいる中で、車内アナウンスにすごくやりがいを感じている運転手もおります。

 

アナウンスというのは接遇に関わるのですが、お客様から「運転士さんよかったよ」っていうフィードバックが返って来やすいところもあって、運転士が頑張ったら、これがいいんだっていうのが、運転士からとてもわかりやすいといいますか。乗り心地っていうのは極端に悪くなければ、苦情には繋がらないのですが、アナウンスが逆にお褒めの言葉に繋がりやすいというのがあります。そういった中で、アナウンスを自分で研究して、よりこういうふうにしたらお褒めの言葉がもらえるのじゃないかと。その中で、運転士の個人名を書いてないのですが、中にはお客様の中には「もう運転士さんしゃべり過ぎや」といった苦情をいただいたことがあって、我々からとってみたら、接遇としてはもう我々交通部の中でもナンバーワン・ナンバーツーぐらいな人間が、逆にそういう苦情をもらうことがたまにあるということもございます。

 

会長

他いかがでしょうか。よろしいですか。

 

F委員

問6ー2の意見なのですけど、全部遭遇したことがございまして。本当に全部ですね、注意アナウンスが長すぎるっていうのは、乗車される方のマナーが悪いっていうのもわかります。それでやっぱり注意されるのが当たり前なのですけども、それを若い方が、うるさいなっていう顔をしている方が多いので。やはり年配の方が座らずに、「大丈夫です」、「代わりましょうか」って言っても「大丈夫」って言われるのですね。そしたら、代わることができない。そしたらやっぱりヨロヨロされるし、カートとか持っていても、「すぐ降りるから大丈夫です」と言い張られたら、やはり運転手さんにしたら注意をするしかないという場面が多いのですね。

 

それから、遅れてくるっていうのもあるのですけれど、これは本当に私も困るなと思うときがありまして。通勤されてる方は、何分の鉄道に乗りたいとか、そのあと新幹線に乗りたいとか予定が立っているわけですね。それが5分ぐらい遅れてきたら、大変なことになってしまいますので、遅れたときはやはり「すいません遅れました」という一言をいただければ納得なのです。けれども何も言わないと、そこら辺もあるのかなと思います。

 

それからいい人と悪い人の差がありすぎるというのも、すごいスピードを出して、人が倒れそうになっても何も言わない。バスの中で2人掛けの席があって、ちょうど後ろに上がるところの席ですね。横に2人掛けになっているのですけれど、そこが前の席が無く、飛ばされた方がいらっしゃって。私が起こして乗せたのですけれども、運転手さんは何も言わなかった。私はそれは注意してませんが、そういうところもあるし、細い道のスピードというのは、上の口線の真上。遅れてるからっていう気持ちもあったのでしょうけれども、何も言わないでバーッと行かれて、やっぱり横揺れがするとか、立っていると怖い方がいるのでそこら辺のところもあるかなと思うのですが。

 

でも、いい方もいっぱいいらっしゃるのです。いい運転士さん、本当にとってもやさしい方とか、いろいろきちっとしていただける運転士さんがいるので、名前見ようかなというぐらい、報告してあげないかんなというぐらいの運転士さんはいらっしゃるので、そういう場合は名前を見とかないといけないかなと思っております。

 

会長

事務局からお願いします。

 

事務局

ただ今のご意見を真摯に受けとめて、これからの教習に生かしていこうと考えてございます。資料12ページの設問8の「その他意見」、⑧のお客様同士の乗車マナーというのも107件もありました。具体的に言うと年代間の諍い、高齢者の方が若い層に「マナーが悪い、これを注意してくれ」とか逆も多々あります。私がこれを見て感じたのは、公共交通を使うということはどういうことかというのを、皆さん誤解なり、履き違えられてるところもあるのかなと。そこはお互い様の精神で使うものだと思ってるのです。こういうことを踏まえて、若年層へのモビリティマネジメントというんですけど、公共交通を使うことの勉強みたいなことにも取り組んでいく必要があるのかなというふうに考えてるところです。

 

会長

それでは、E委員。

 

E委員

設問6の運転手の評価のところで、6ー2の「評価の低い理由」というのは、ある程度分析されていて、その都度ドライブレコーダーなどでも対応されているということなのですけど、逆に設問6ー1で、「良い」が30%、「やや良い」が26%ありまして、半数以上が良い意見で、その逆に「良い方の分析」というのは何かされているんでしょうか。

 

事務局

アンケートに関しまして、6ー2は「やや悪い」か「悪い」と答えた方だけに答えていただいたので、委員がおっしゃられた「良い方の理由」というのはこのアンケートではとっておりません。

 

E委員

はい。わかりました。最近、運転手の不足とか私どもで見ても、離職率が非常に高くなっていると。特に経験の浅い、5年未満とか3年未満の離職率が10%ぐらいだったのが20%を超えており、コロナ禍以降に倍以上になっています。

当然会社も、何か対策を取らないといけないということで、辞める理由というんですかね。分析している中では、1番多かったのが「勤務時間が長くて不規則」というのが給料以前に多くて、給料が低いというのが2番目に出てくるのです。3番目にくるのは、路線環境というか、「付加業務が多い」というのですかね。そういうお客様対応のプラスの付加業務です。

 

私どもでも、安全運転を第1に置きながら、2番目に並行してやっているのが「CSの向上」ということですが、あんまり過度に求めてもということで、悪いところは当然、注意とか教育指導をやっていくわけなのですけれど、良いところはここで言いましたら「良い評価」のところですかね。そこも、お客様のご意見をホームページで受けるようになっていますので。中身の良いお褒めの評価については、簡単な表彰という「サンクス賞」と私どもでは呼んでるのですけど。そういう、モチベーションを上げるような、あかんところはあかんけど、良いところは褒めてあげるというのですけど。そういうメリハリのついたことをしないと、なかなか今の方はモチベーションが高く保てないのかなというような感じで、私どもも進めております。

 

会長

何か事務局から補足があればお願いします。

 

事務局

私どもの場合は表彰までは行ってはいないのですけれども、毎月、お客様からお褒めの言葉があれば、運転手が特定できる場合は、まず管理職全員でそれを共有した上で、営業所長からその本人に対して、「こんなお褒めの言葉があったよ」という声掛けをしてもらって、「これを続けていこうね」といった声掛けをさせてもらって、モチベーションアップの取組をさせてもらっています。

 

会長

他いかがでしょうか。

 

B委員

このアンケート、乗客のニーズを把握するという意味で、非常に私は是としたいなと思ってるんです。この中でできれば、私はこういう経年変化を把握するということも大事かなと思うので。しょっちゅうは大変だと思うのですけど、期間をおいて、同じような項目を聞いて、経年変化を見ていくということは、今後バスの運営にも役立つのじゃないかなと思いますので、意見として言っておきたいと思います。

 

事務局

経年変化を見ていくのが重要と思いますのと同時に、何のインセンティブもないアンケートであるにも関わらず、2ヶ月間で約2500件ものご回答をいただいたことは、市営バスに対するご興味というかご関心が非常に高いのかなと。それを痛切に感じているところで、この内容というのは、真摯に受けとめる必要があると考えております。委員からご提案がありました、経年的な調査につきましては、設問を少し絞るとか、そういうことも含めて、来年度以降、考えていきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

 

会長

他いかがでしょうか。

 

D委員

質問なんですが、16ページの左上ですね、クロス集計2ー5、職業別のバス停施設等に対する評価なのですけれども。ご説明いただいたときに、「その他」の方が突出して悪い評価が多いということなのですけれども、これがちょっとどういうことなのかなあと想像がつかなくてですね、どういった仮説を立てられているのかお伺いしたいです。

 

事務局

まず前提として、この職業を「その他」と答えられた方が、非常に少ないことがあります。2ページの1ー3に単純なご回答も載せておりますが、全体の5%です。この方たちのこの評価というのは、一応集計はしておりますが、それほど、ここに着目する必要があるのかなというふうには思っているところでございます。

 

会長

今だと聞きにくいのかもしれませんけれども、「無職」というカテゴリーになっていますが、いわゆる専業主婦の方とそれから退職された方。男女のクロス集計というのも含めてやってくいと、またもうちょっと別の回答・分析ができるのかもしれません。なかなかアンケート調査の設計も難しいところでございますので、いろいろ苦心されて作られているのだろうと思います。ただ、これだけ細かく分ければ、やっぱりサンプル数が少なくなってしまう。そうすると、異様に大きく出るところはやっぱりあるのじゃないかなと思います。はい。他いかがでしょうか。では、大体出尽くしたかと思いますので、議題後半に参りたいと思います。この資料10に関するご質問も、また後で出て参りましたら受け付けて、議論の対象としたいと思いますので、ひとまず後半の方、事務局からご説明をお願いいたします。

 

事務局

(事務局から資料11に基づき、説明がなされた。)

 

会長

はい。ありがとうございました。それでは質疑に入って参ります。ここまでのご説明に関しましてご意見、ご質問などございましたらご発言をお願いいたします。

 

G委員

基本的な質問なのですけれども、経営戦略の計画期間が10年間ということで、令和12年までなのですけど、それを総務省の方から、3年から5年で見直すということなので、今回の見直しについても、令和5年から7年にかけて、経営戦略を改定するという認識でよろしいでしょうか。

 

事務局

総務省の方からそこに関しましては、中期的に見直してもよいし、計画期間の最終年度までの見直しのどちらでもよいということなんですが、我々としても、中期的にも長期的にも含まれるような見直しがよいのかなというふうに考えてございます。特に、収支のところに関しましては、計画の最終年度まで、或いはその先も見据えた検討が必要かなというふうに考えているところでございます。

 

会長

はい。他いかがでしょうか。資料11に沿って説明いただいた項目を、来年度に掛けまして1つずつ検討して深めていくというのが、この会議の当面のミッションであるというふうに認識しております。いかがでしょうか。それではお願いいたします。

 

A委員

DXの技術活用ってあるじゃないですか。こういった市の会議に参加させてもらっていて、ちょっと思うところがありまして。紙の資料、すごくこういった会議で出されるじゃないですか。基本的に、どうしても紙が必要っていう方に対しては、紙を配ったらよいと思うのですけど、事前にPDFデータで配られてるわけで、私は紙の資料がなくても、当日にここでPDFをパソコンに上げて全然やりますし、皆様方も基本的にそういった方針で進めていったらどうかなと思うのですけど、いかがでしょうか。

 

事務局

日々の業務におきましては、委員がおっしゃられた紙の削減というのは具体的に進めているところです。また紙に関しましても、当然、再生紙を使っているという状況にございます。こういった会議の場ですが、事前の資料配布は、以前、当日に資料を見せられてもわからないので、絶対してくださいというご要望もあって、必ずやらせてもらっているのですけど、当日、見ていただく時間もなかなかないのかなっていう配慮もあって、毎回、資料は配らせていただいているのですが。次回以降例えば、そこにスクリーンを置いて、プロジェクターで投影しながら説明するというやり方もあると思いますので、委員のご意見を踏まえまして、また検討させていただきます。

 

会長

他いかがでしょうか。では副会長からお願いします。

 

副会長

本日の全体的なコメントですが、今後、物件費は確実に上がっていきます。下がることはないと思います。人件費は上がるといいますか、上げていかなければならないと思います。やっぱり人に投資しない限り、選ばれる仕事にはなりませんので、そこはしっかり投資をしていただいて、人材確保も大事なのですが人材育成ですね。そこに力を入れていただいて、できれば高槻市交通部で運転してきた方が、他の民間バス会社に転職したくなるようなことがあってもいいと思うのです。公営交通が人材育成を担って、民間さんに人材を輩出していく機関に変わっていくという役割もこれから求められると思います。ですのでぜひ、よい職場を目指して、素晴らしいドライバーさんたちが生まれてくることを大いに期待します。

 

その一方で、現実問題としてはなかなか人材確保は難しいです。となると、今後検討しなければならないのは、バスとして成立しない路線は本当にバスで走らせるべきかということを再度問わなければいけないと思います。沿線の方々は、今あるものが消えるのは嫌だというのは分かるのです。今回、乗り換えもあったように、今まで乗り換えなしだったものが乗り換えが発生したから文句を言ってるのです。それは仕方ないのです。「もし乗り換えなしでやったとしたら、みんなの路線を全部減便しますよ」と。そういう中での折り合いをどうつけるかですので、本当にバスとして必要かどうかという路線に関しては、別の手段を取らざるを得ないと思います。

 

そういった路線と一方で、運行本数を増やして、より利便性を高めて利用者が満足度をもっと上げていくべき路線も存在するのです。全てが最低限の需要とうまく均衡した路線だけでは未来がないので、投資できる路線については、やや過剰な本数でも投資していかなければ、まち全体がしぼんでいくだろうというのが私の考えです。その時の発想としては、ご利用の少ない路線というのは、いかに車のない方に対して最低限度のサービスを保障するかというのが1つの政策なんです。一方で、利用者の多いところに関しては、より利便性の高いサービスにすることで少しでも車の利用を抑制して、まちを変えていきましょうという2つの政策があるのです。これを地域によって違う考え方でやっていかないと、何となく要望にこたえるとか潜在需要と言うのですが、それがいけるところといけないところがあるので、そこは地域をしっかり見極めていただきたい。

 

今後も予想されるのは人口の減少ですが、一様に起こるのではなく、例えばニュータウンがオールドタウン化していくだろうと。そこの再生がおそらく高槻市にとっての最大の課題になってくるはずなのです。そのときに、高齢化していったニュータウンに若い人が住んでくれるかって言ったときに、利便性がそれなりに確保されていれば、維持可能だというのは私の経験上ではあるので、例えば、ニュータウンが今後、高齢化が予想されるけれども一定、本数を維持することで入居を促すとか、そういったまちづくりとの連携が求められてくるだろうと思います。

 

今回のアンケート結果は大変有意義なものでして、かなり今後の検討の内容として、すごく寄与するものだと考えています。とりわけ高校生が、コロナの間に、おそらく電動自転車になってしまって、「これ最高だ」と思って、バスじゃなくなったのだろうなというのは想像できますが、もう実証されたと。そうしたら、その子たちにいかにしてバスに乗っていただくかというのを、ダイレクトにやっていかないといけないというのも出たと思います。なのでこのアンケート結果は、今後、引き続き世代別、属性別で、いろんな分析をしていただければと思います。

 

あとは、そのアンケートでどうしても利用者の希望に答えないといけないという気持ちがあるかもしれませんが、「運転士は利用者の奴隷ではない」と。対等な関係にあるというのは、そういうふうに考えて欲しいと思います。何でもかんでも言うことを聞くのだったら「あなたが運転してください」という話なんです。そうではないのです。皆さんがお金を払って、お金をいただいてる以上、私は対等な関係だと思っています。その点で、事務局からのコメントにもありましたように、しっかり底上げはしていきましょう。どうしてもちょっとという方に関しては、「もう少し頑張ってください」ということはとてもよいことですので。さらに頑張っておられる方に関しては、ある程度のコメントはそれなりにスルーするのがよいと思います。人それぞれでよいと思うのですよ。均質なサービスであれば、人間がやらなくてもよいので。利用者も均等になってくださいという話なんですよ。利用者も均等でないからこそ、対応も均等ではなくなるという落としどころをちゃんとつけてやっていただく上で、頑張っておられる方は表彰されるとバッチが増えるとか、何かあると少し気持ちが良いかなと思うのです。

 

車内アナウンスがうるさいとか言う人がいるのですが、それは仕方がないです。その方が安全に運転していただければ、我々はそれが一番よいのです。もし、本当に最上のサービスを必要とするのでしたら、航空運賃並みにするべきなのです。220円でそこまで言うのかというのが私の本音です。だから、2200円にして最上のサービスにしましょうというのもありです。ですので、どこで落としどころをつけるかというのは、うまくやっていただいた上で、職場環境に関しては気持ちよく運転できる環境を今後、目指していただくことで、それが人材確保にも繋がっていくと思います。今回のこの資料をもとに、今年度しっかり精査していただければと思います。

 

会長

事務局からお願いします。

 

事務局

様々な意見ありがとうございます。委員がおっしゃられた通り、今回はあくまでも大きな方針しか示しておりませんが、それぞれに関連する具体的な取組をいろいろ考えまして、またこの場でご報告させていただきたいと思います。最後に一点、路線バスが適当かというお話もありましたが、すでにまちづくりとの連携も踏まえた別の交通手段への転換というところも検討を始めております。担当としての実感ですが、さきほど今まであったものを削るというのは大変だというお話がありましたが、本当にその通りで、変化を嫌がるというのが共通した考え方なのかなと思いますが、そこを乗り越えて、効果的・効率的なダウンサイジングをしていくか。利用に見合った交通手段にしていくかということが大事だなというふうに実感しているところです。

 

会長

はい。他いかがでしょうか。よろしゅうございますか。それでは以上で、本日の案件はすべて終了したと思います。委員の皆様あるいは事務局の方でご連絡等ございますでしょうか。

 

その他

事務局

最後に、今後の予定等についてご説明させていただきます。次回の本審議会ですけれども、来年、令和7年2月末から3月上旬頃に開催したいと考えております。その際には、令和7年度中に現行の市営バス経営戦略を改定すること及び、現行の経営戦略に基づく取組の推進を踏まえまして、両方の議題に関する資料、特に経営戦略の改定につきましては、改訂版の素案を提示させていただきまして、それについて、ご審議いただければと考えております。次回審議会の詳細の日程につきましては、できるだけ早く確定いたしまして、連絡させていただきますので、委員各位におかれましてはご出席のほど、よろしくお願いいたします。事務局からは以上となります。

 

会長

ありがとうございます。最後に、個人的な感想も含めて申し上げますが、こちらの会議に参加させていただいて、もう20年ほどになりましてすっかり古株でございます。その中で、こういった形でメンバーが少しずつ入れ替わっていくというのは何度も経験して参りましたし、その都度、少し緊張するといいますか、どういった議論になるのだろうかというふうに思ったりもいたしまして、今日はそういった気分を持ちながら、こちらに参ったわけでございます。にも関わらず、非常に活発な議論を今回もいただきまして、大変にありがたく思っているところでございまして、議事の進行にご協力をくださった皆様には、改めてお礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございます。こういった形で次回以降も活発な議論を進めて、それを経営戦略の改定に活かしていきたいと考えておりますので、引き続き、何卒よろしくお願いいたします。それでは以上をもちまして、令和6年度第1回高槻市自動車運送事業審議会を閉会とさせていただきます。どうもお疲れ様でした。ありがとうございました。

お問い合わせ

高槻市 交通部 総務企画課
住所:〒569-0823 大阪府高槻市芝生町四丁目3-1
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FAX:072-677-3516

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