更新日 2019.02.12
会議の概要
会議の名称 | 高槻市公営企業審議会 |
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会議の開催日時 | 平成26年10月8日(水曜日) 10時00分から12時00分まで |
会議の開催場所 | 市役所 本館2階 全員協議会室 |
出席委員 | 10名 |
議題 |
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主な審議内容 | 別紙のとおり |
資料名 |
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担当課 | 交通部 企画運輸課 |
(別紙)
審議会開始
○会長
皆様、おはようございます。
ただいまから平成26年度第6回高槻市公営企業審議会を開催いたします。
それではまず、傍聴希望者がおられるようでしたら、入室していただくようにお願いします。
(傍聴希望者入室)
○会長
では、初めに事務局から、資料の確認と議事録の確認について御説明をお願いいたします。
<配布資料の説明>
(事務局より配布資料と前回審議会の会議録について説明がなされた)
○会長
はい、ありがとうございました。
それでは、本日の審議に入ってまいります。
まず事務局から、前回の審議会で質問があった点について御説明をお願いいたします。
資料説明
○事務局
では、事務局から御説明させていただきます。
前回の審議会で5年後、10年後の高齢者の予測人口に基づいて高齢者の無料乗車制度が仮になくなった場合、つまり市から補助の交付金がなくなり、高齢者の利用者数が減少した場合の収支予測資料について、お問い合わせがありましたので、資料を作成いたしました。資料1-1をごらんください。
これは、収支予測の前提として対象となる人口の算出が必要となりますが、市の統計部局が作成した平成34年度までの将来人口推計に基づいて算出したものです。表の各項目のうち「全人口」と「70歳以上人口」、そして「85歳以上人口」につきましては、将来人口推計の数値をそのまま使用しております。その下の「70歳以上人口比率」は、全人口に占める70歳以上人口の比率を表しております。その下の「70歳~84歳人口」は、こちらも将来人口推計の数値をそのまま使用しております。「70歳~84歳の増加率」は、対前年度比の当該年齢層の人口増加率をあらわしております。なお、70歳から84歳のところの人口に色をつけていますが、こちらの人口の方が無料乗車証を実際に使用して御乗車されるということで色をつけております。
その下の太いけい線で囲われているところが、高齢者の想定年間乗車人数です。こちらは直近のOD調査実施年度である22年度において、市内の70歳以上の人口に対する市営バスの利用者数の比率で乗車率を算出し、それに70歳から84歳の人口増加率を掛けて算出した、将来の想定乗車人数です。
この結果、高齢者無料乗車証を御利用されるお客様は、30年度には年間640万3,290人程度、34年度には687万9,075人程度だと想定されます。
こちらの想定を基に具体的にどの程度の収支予測になるかを表しているのが想定運賃収入というところです。
計算にあたっては、一人当たり176円(税抜き)として、高齢者無料乗車を廃止したとしても利用者が全く減少しなかった場合、つまり、引き続き現在の利用者に御乗車いただいた場合の収入を試算したものになります。一人当たり176円というのは、表の下の※に記載のとおり、OD調査を基に昼間割引券の使用想定割合51.58%と普通運賃の使用想定割合48.42%を算出し、昼間割引券1回当たり163円、普通運賃1回あたり220円を割合に応じて加重平均をしまして、その後税率1.08%で割り戻して算出したものです。
表の項目の説明に戻りまして、一番下の「負担金との差」というところですが、これは、一般会計からの負担金を6億円に固定して、想定運賃収入との差額を記載しています。この想定を基に、高齢者無料乗車証を廃止し、利用者が減少した場合の収支予測資料が1-2から1-3の資料です。
まず資料1-2をごらんください。
資料の1ページ目と2ページ目は、25年度の純損益について、今御説明申し上げました176円をベースに作成したものです。前回の審議会におきまして25年度に仮に高齢者無料乗車証制度を廃止した場合の収支結果について220円ベースのもの、あるいは163円ベースのもので試算し、資料を提供させていただきましたが、あとでごらんいただく資料1-3について、176円ベースでお示ししているため、それと比較できるように再度176円ベースで収支予測の資料を作成しました。
資料1-3をごらんください。
これが30年度、34年度の収支予測です。資料1-3の1ページ目が、30年度時点での収支予測です。この収入や費用は、第1回審議会でごらんいただいた資料9-2の将来収支予測に基づいたものです。試算に当たっての前提条件は、表の下の※印に記載のとおり、高齢者無料乗車制度に関する補助金6億円を収入から控除して高齢者無料乗車証制度が廃止されたものとして、これまで高齢者無料乗車証を利用していた利用者1名当たり176円の運賃収入があるものとして計算しております。
また乗車人員の減少による減便や路線見直し等をしないこととしておりまして、そのため費用は固定費として計算しております。なお、実際には乗車人員が減っていきましたら、当然減便、路線見直し等々行いますので、この固定としている費用は減少するはずですが、あくまでも一つの目安ということでごらんいただければと思います。折れ線グラフですが、利用人数に応じた収入線を右肩下がりのグラフで表示されています。表の中ほどに、「※分岐点」という点が記載されておりますが、これは、純損益がプラスからマイナスになる境目の点ということになりまして、この分岐点のところから下に視線をおろしていただきますと、人員64.2%減と記載されています。つまり、高齢者無料乗車証を廃止することで、利用者が64.2%減少してしまうと、収支が赤字になってしまうということになります。
次に、2ページ目ですが、これは、34年度の収支予測です。条件設定は、先ほどと同様です。この場合ですと、分岐点は41.2%減のところになります。
3ページと4ページは、同じ条件設定のもとで、高齢者無料乗車制度にかかる負担金のほか、生活交通維持路線事業に関する補助金も収入から控除した場合の収支予測の資料で参考までに作成させていただいたものでございます。
事務局からの説明は以上です。
○会長
この件に関してはA委員からアドバイスをいただいて、再度データを提示したということだろうと思いますので、何か御感想等あればお願いいたします。
○A委員
一定の前提条件の下に試算されておりますが、よく整理出来ていると思います。資料1-3の1ページを見ますと、現行経費の削減努力を抜きにしても、30年度で35%程度の利用者減であれば採算がとれるということになります。更に経営努力を積み重ねれば黒字を維持できるのではないかと思います。
○会長
それでは、次に議題に入ってまいりたいと思います。職員のサービス業としての意識の質の向上についてです。こちらもまず、事務局からの御説明をお願いします。
○事務局
それでは説明をさせていただきます。職員のサービス業としての意識の質の向上について御議論いただくための参考資料として、平成25年度に乗務員の接遇向上を目的として実施した取り組みの内容と結果について御説明をさせていただきます。
まず資料2-1をごらんください。
これは、平成25年8月から行ったものです。「市営バスお客様との3つのお約束」というA3のサイズでカラー刷りのものを車内に掲示し、接遇向上に取り組むということをお客様に宣言いたしまして、交通部一丸となって接遇の向上に取り組みました。この取り組みの成果を検証するためにバスの車内にアンケート用紙、そしてアンケート回収ボックスを設置し、また市のホームページにも専用ページを設け、バスを利用の際に気づかれたことを提言いただきました。その結果が資料2-2の資料です。
この集計結果の概要を御説明させていただきますと、まず項目1「実施時期及び件数」につきましては、アンケート実施期間の平成25年10月から平成26年1月で合計487件の御回答をいただきました。
次に、項目2の1.「最近の乗務員の接客サービスはいかがですか」という設問に対しましては、「非常に良くなっている」「良くなっている」という御意見が合計で316件と約65%の方々から「非常に良くなっている」あるいは「良くなっている」という好意的な評価をいただいたところです。2.「好感の持てる乗務員はいるでしょうか」という設問に対しまして、「いる」とお答えいただいた結果が379件、約83%という評価をいただいております。3.は、好感の持てる理由に関する設問の結果です。4.は、「乗務員はお客様にどのような気配りが必要だと思われますか」という設問に対する自由回答を類型化したものです。
項目3は、アンケート用紙の自由意見の欄に記載のあった主な御意見の具体的内容とそれに対してホームページで回答した内容を記載しています。時間の関係もございますので、個別の御意見の紹介は、割愛させていただきます。
御紹介した集計結果からいたしますと、おおむね満足という好意的な評価をいただいたところでございますが、決してこれで満足するわけではなく、引き続き、接客サービス向上のための努力を継続していきたいと考えております。
ちなみに実際にアンケートの回答用紙、自由な御意見をいただいた回答用紙につきましては、それらをコピーし、各営業所等に設置をいたしまして、乗務員が実際にお客様のアンケート回答用紙を見ることで、その結果を自分の乗務に反映できるようにしております。
次に資料2-3をごらんください。
これは、バスを利用している市職員を市営バスモニターとして、バスの利用時に気づいたことを交通部に報告してもらったものです。職員モニター制度の実施時期につきましては、11月1日(金)から30日(土)まで、モニター協力職員数32名、意見総数119件という内容です。営業所別で見ますと、芝生営業所管轄内で14件、緑が丘営業所管轄内で105件でした。
集計結果については、項目3の表のとおりです。職員が他の職員に対して下す評価ということで、通常は少し辛目の評価となると思いますが、実際の集計結果を見てみますと否定的な評価よりも肯定的な評価が多くて、先ほどの御利用者、市民の方の御利用者アンケートと合わせまして、良好な結果だと考えております。主なモニターの意見の具体的な内容は、別紙資料2-3の1から3に記載しております。
事務局からの説明は以上でございます。
○会長
はい、ありがとうございました。
これまでも交通部の接遇の向上というのは、さまざまな努力はなされてきたところであるということが理解できたと思いますけれども、さらに接遇を高めていくための意見をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
B委員いかがでしょうか?
○B委員
説明にあったような取り組みをホームページに出して、さらに当該の運転士に伝えていることは、すごくいいことだと思いますので、継続してほしいと思います。
アンケートをとるときですが、可能でしたら項目として高槻市にお住いの方なのか、それとも市外の方なのか、また、平時の高槻市営バスの利用頻度に関するものを加えるといいと思います。市内に住んでいる方と市外で他のバスを利用している方とで意見が変わってきますし、どの程度利用しているかで印象や意見は変わりますので、その項目をとって、類型的に積み重ねていけば、利用者の不満というのがどういうものか明らかになってくると思います。
特にバスが遅れたときに、なぜ遅れているか伝えるべきだと思います。高槻市営バスは、時刻表に出発時刻が記載されています。それはいいことですので、他のバス会社ですと時刻表に記載されている時刻が、そのバス停に到着する時刻となっていて、出発するときには2分後、3分後になっているということがあるので、そういうことがないのはいいことだと思います。特にJR高槻駅から出発するときはぴったりに出ていますので、そこから遅れたときに、どうして遅れたのかを伝えれば、利用者は納得すると思います。
アンケートとは違いますが、遅れをなくすことが一番の信頼性向上に繋がると思います。バス業界で、遅れるということは、ある商品を購入したときに、不良品を購入したようなものです。それをいかに減少させるかは、バスロケーションシステムを導入すれば、適宜ダイヤと現実時の乖離が全て把握できますので、それを累積していけばいいと思います。必ず、この便は遅れるというところがあると思います。そういうところはダイヤに余裕を持たせるしかないです。遅れて来るよりも時間調整でとまっているときのほうが不満は少ないですから、少し余裕があるダイヤにしてなるべく遅れることがないようにしたらいいとお思います。
職員モニターの意見も重要ですから継続したらいいと思います。また、運転士は、実際に他の運転士がどのように運転しているか知らないと思います。特に芝生営業所と緑が丘営業所で、実際にバスに乗って、みんなどんな運転しているのか、どんなサービスを提供しているのか見ることができる体制を整えてはどうかと思います。他者の運転を見ることで、こうすればもっとよくなるなということを考えることができますので、その機会があればいいとおもいます。
あとはいかにいい運転士を増やしていくかも重要です。これは、これまでの審議会でも出ていますように、これから運転士の確保はすごく難しくなります。私は、自社養成が一番いいと思っています。コストはかかりますが、自社で育てることで、2種免許取得を支援したほうが、会社の色に合ったいい運転士が増えるのではないかと思います。
以上です。
○C委員
バスに求められている主なサービスというのは、安全に時刻どおりに目的地に届けるということだと思います。実は、この主要なサービスは、利用者にとっては当然と思っているサービスですので、その部分が少しでも悪化すると不満足が大きくなるとよく言われています。アンケートでも、不満な要素として、安全や時刻の信頼性に関する回答が多かったと思います。
しかし、この主要なサービスは、当たり前のことだと利用者は思っていますので、実はそれを高めたからといって残念ながら満足度につながらないとサービスマーケティングでは言われています。時刻どおり来ても当たり前ということで、それに対して「非常に満足です。」というような利用者からの意見が出て来にくいです。そうしますと、どういうところで満足度が高くなるかというと、接客や、対応が丁寧などの乗務員の利用者への接し方が大きく関係していると言われています。
アンケートをとることで、例えば、バスサービスとして求められているものはなにか、いただいた意見を確認し、改めて考えてみるということが重要だと思います。それに対してどの程度達成できているか何らかの指標を立てるということも有効ではないでしょうか。
サービスという商品の質を高めることは、交通部全体で取り組むという組織風土のようなものが非常に大事です。組織風土をどのように高めていけばいいのか、その方法、仕組みというのは難しいかと思いますが、例えば、外部講師をお招きして研修をするというよりも運転士、事務職員など、交通部全員でどういうサービスがいいのかということを小グループに分けて話し合いをするという研修を実施するといい組織が生まれるのではないかと思います。
グループワーキングなどは取り組んでいらっしゃいますでしょうか。
○事務局
はい、年間に数回、それぞれテーマごとに安全運転や接遇に関する研修を行っています。接遇の中にも外部講師をお招きして行っているものもあり、その中でもグループでディスカッションをする時間をとっております。今、いただきました御意見を参考にまた取り組みたいと思います。
○会長
それでは、続きましての議題にまいりたいと思います。
経営基盤の強化及び経営形態に関する議論です。こちらにつきましてもまずは事務局からの資料の説明をお願いいたします。
○事務局
では、事務局から資料の説明をさせていただきます。資料3をごらんください。
これは、他の事業者と比較できる定量的なデータとして、今後の議論にご活用いただくために作成したものです。各数値は、国土交通省の調査結果によるものです。高槻市と京阪神ブロックの各社局の実車走行キロ当たりの収入・原価の比較資料です。表の縦の項目ですが、上から平成24年度の高槻市、民営の企業平均、公営平均、民営と公営と合わせた全体平均となっています。そして、横の項目は、収入と運送原価、それぞれの構成要素の内訳ごとにキロ当たりで幾らなのか算出したものを記載しています。この資料で、他の事業者との比較ができると思いますので、ご活用ください。
表の内容ですが、表の下の※に記載しているとおり、国土交通省の集計の方針といたしまして、他会計の補助金は除いているところでございます。また、燃料油脂費が他の事業所と比べて高槻市は若干割高になっております。考えられる理由として、高槻市には緑が丘営業所の管内に丘陵地が多くあり、どうしても燃料を使ってしまうというところで対民間、あるいは他公営と比較いたしまして燃料油脂費が割高になると考えられます。
そして運送原価の中のところに諸経費という項目がありますが、表の下の※3に記載のとおり、内訳といたしましては、税ですとか、保険料、運行委託料、そして有料道路を使用する場合にはその使用料等が含まれています。高槻市でいいますと、まず1.のところ、対民間との比較でいいますと自動車税が減免されている。そして2.のところ、他の公営等の比較でいいますと運行委託を行っていないために諸経費が他の民間、他の公営と比べて低廉となります。
次に、運送原価の人件費の欄をごらんください。高槻市のキロ当たりの人件費の原価が539.81円と民営の255.99円と比べると非常に高くなっています。あるいは公営の306.33円と比べても高くなってしまっています。これは、運行委託をせずに直営で行っているため、人件費が高くなっているというところです。そのかわりに運行委託料は他の民営、公営が費用を計上しているのに対して、委託料ゼロになっています。
そのため、運行に係る人件費は、人件費と運行委託料を一式で捉えるほうが実態に近いと考えておりますので、この表にも人件費+運行委託料の運送原価に対する割合を記載しております。高槻市はこの割合が71.1%と他の民営、あるいは公営と比較しても10ポイント以上高くなってしまっているということが言えます。そして、収入に対する運送原価の割合という項目が高槻市は96.7%ということになっていまして、民営の97.0%と非常に近い数値となっております。ここから、運送原価は人件費が高い影響があり、高槻市はどうしても高くなってしまっていますが、その分収入も大きく、結果割合としては民営並みの収入に対する輸送原価になっていると言えます。
なお、収入に対する輸送原価の割合のところをごらんいただきますと、どこも100%割れとなっています。つまり、基本的にどの事業者も自治体からの運行補助がないと若干の赤字になってしまっているということが読み取れます。
また、運送原価の考え方に関してですが、計算に使われているものが、実車走行キロでして、回送で運行している距離を除いた、実際に利用者を乗せて走る距離が長ければ、キロ当たり原価が小さくなるという仕組みになっております。そのため、高槻のように道路事情がよくなくて、渋滞が頻発している場合には、一時間当たりに走れる実車距離が短くなってしまいますので、キロ当たりの原価が高くなり、非効率的になってしまうという傾向にあります。
また、高槻市独自の地形的要因に関わることですが、高槻市営バスの営業形態としまして、朝の通勤・通学の利用者を住宅地から駅に向かって輸送する、すなわち大量の片道輸送という方法を取らざるを得ないため、営業所から住宅地まで回送の車両を一気に走らせることになります。そのため、実車走行キロが伸びないという傾向にあります。つまり、この資料では、どうしても不利な数値が出てしまう傾向にあります。また、社局によっては実車のために始発の停留所に向かうための回送も実車走行キロに計上してこの統計に出していると聞いておりますから、必ずしも全社局が同じ条件で数値を出しているというわけではないという点を御理解いただければというふうに思います。
以上が、他の事業者と比較できる定量的なデータの資料説明でございます。
なお、他の事業者と比較する定量的なデータの重要なものとして給与というものがありますが、これは、前回に民間の営業用バスの運転手給与との比較資料ということでお示しをさせていただいておりますので、ご参考にしていただきますようお願いいたします。
引き続きまして資料4の説明に入らせていただきます。
議題の経営基盤の強化の方策について議論をいただくための参考資料として作成いたしました。ただ、こちらの資料は、審議会開催の前に御説明させていただいた資料の抜粋ですので、既にお持ちいただいているものです。経営基盤の強化につながる方策といたしまして、2ページ目の項目2「より魅力的なサービスの提供」、あるいは5ページ目の項目4「経営基盤のさらなる強化」といったところが参考になると考えております。
以上が、事務局からの説明でございます。
○会長
はい、ありがとうございました。
資料3は費用に関して、それに対して資料4は増収に関するものです。経営基盤の強化策としては、この両方の議論をしていくということが重要になります。前回、B委員からバスに乗りたくなる施策の御提案をいただいております。これは需要の喚起につながると思いますが、それ以外にも御意見等をお持ちの委員もいらっしゃると思いますので、時間をとって議論をいたしたいと思います。
○A委員
資料3ですが、人件費に関しては運行委託料を合算して考えるのが大事なポイントだと思います。先ほどの説明にもありましたが、実車走行キロが少ないのは、山坂が多く燃料費が嵩むなどの諸事情があるとは思いますが、これまでの資料から見ても決して効率的運営がなされているとは言えません。高コスト構造にあるという事を認識すべきだと思います。
また、単に給与が高い安いと言うよりも、それが生産性との比較でどうなのかと言う視点が重要です。そういう面からも、これまで示された資料には生産性に関するデータが欠けています。他の民間企業や他の公営企業と比較した場合一人当たりの実車走行キロがどのようになっているかなどの生産性に関する事項の議論も必要です。単なる給与の多寡だけではなく、その背後にある生産性に関するデータの作成、提示をお願いします。
また、第一回審議会の資料9にあるバス事業の収支見通しは、一つの考え方に基づく数値であるとは思いますが、将来10年を見通すときに、もう少し厳しい見通しも必要だと思います。一般的な将来見通しは、過去の実績から特殊増減要素を加除したトレンドを前提に、今後の特殊増減要素を加味して策定すればよいと思います。ここ10年間は大きな特殊増減要素はなかったと思いますので、過去10年のトレンドを前提にして今後の特殊増減要素を加味すればよいと思います。その前提で推計すると相当厳しい数値になり、提示された資料9はかなり甘い見通しと言う事になります。
市長から諮問されたのは、将来のバスの事業経営についてですから、当然のこととして定性的のみならず定量的な現状把握と将来見通しが必要と思います。その中で何が出来るかを検討すべきです。
○事務局
今、御意見のあった収支見通しについてですが、事務局としましては、過去15年間の平均逸走率(マイナス1.2%)をベースに運賃収入の減収率を計算いたしました。その中で、逸走に係る大きな出来事としましては、学校の週5日制導入に伴う大幅な逸走、新型インフルエンザによる大幅な逸走なども織り込んでおります。しかし、御指摘のとおり、収支の見通しについて幅を持って見るとことは、非常に重要だと考えております。今後、答申を作成するにあたり、今まで御意見いただいた内容を基に、中間まとめの作成を予定しておりますが、その中にも将来の予測について厳しい見通しで行くべきという旨の記述にさせていただこうと考えております。
予測をどう考えるかという点では、いろいろな考え方があると思いますが、効率的な経営を実践していくというところでは、事務局と委員、一致していると思っております。
○A委員
将来の収支予測及び生産性に関してのデータと検証をお願いします。データがあればより議論しやすいと思います。
○会長
生産性に関するデータは、例えば次回の審議会までに御用意いただけますか。
○事務局
次の審議会までに検討させていただき、御提示できるよう努めます。
○D委員
C委員もおっしゃっていましたが、安全というのは当たり前ですから、それを評価するというのは難しいと思います。運行については、バスが時間どおりに来ないことがあると思います。道路が渋滞しているのであれば、仕方がないと納得しますが、原因がわからなければ、イライラする人もいます。高齢者の方が乗車するときに席に着くまで発車、停車しないということを繰り返していれば、どこかで遅れてしまいますので、運行の時間を見直す必要があるのではないかと感じています。
また、人口推移に関するお話の中で、高齢者が増加し、人口が減少するということでした。そうすると、毎回お金を払って乗っていただく方が少なくなっていくということも考えながら見通しを考える必要があると思います。
以上です。
○会長
ありがとうございました。
サービスの面でいいますと、鉄道との連絡ということが重要になってくるかと思います。バスが駅に着いたと同時に電車が出発してしまったという声をよく聞きます。道路事情に大きく影響されますので、そこをきっちりと合わせることは難しいと思いますが、そこは先ほどB委員がおっしゃっていたように、バスロケーションシステムを導入して、そのデータの蓄積でダイヤを改善していくといった試みが必要になってくると思います。
ほかにいかがでしょうか。
○E委員
資料2-2ですが、このアンケートで「乗務員はお客様にどういう気配りが必要だと思われますか」という項目に対して、やはり安全運転に関することや、接客に関することが大半を占めておりますので、それらが満足度を高めるための重要な要素だと実感しています。ただ、定時運行に関することは、運転士の努力だけでどうにかできるという問題ではないと思います。例えばB委員がおっしゃったようなバスロケーションシステムを利用して、その積み重ねによってダイヤそのものを見直すことも大事だと思いますが、例えば一つ考えられることとして、PTPS(公共車両優先システム)というものがあります。これは、バスが接近してきたらそれを検知して、交差点に近づいてきていると青信号の時間を少し延ばせるとか、赤信号の時間を少し短くするという操作ができるというシステムです。他のバス事業者で導入されているところがありますが、高槻市の市営バスで導入することというのも考えられると思いますが、今までに検討されたことはありますでしょうか。
○事務局
PTPSにつきましては、民間の交通事業者が国道170線で採用されているとお聞きしておりますが、市営バスでは、現在、導入は考えておりません。バスが優先的に走行できるレーンというのも必要だと思いますが、道路環境の整備と連携して検討していかなければならないと考えております。
○会長
補足しますとPTPSにつきましては、5年前か10年前の審議会のときにも、資料を御提示いただきました。そのときは、道路の車線数の問題があって、市営バスが走っている路線というのは、都市間を結ぶというよりは生活に密着したところを運行している関係で、片側車線のところが多くてPTPSを入れようにも入れられないという事情があると伺った記憶があります。
○B委員
まず資料3についてですが、先ほどA委員から出てきた効率性の話ですが、可能でしたら、ハンドルを握っている時間がどれくらいなのか、勤務形態がどうなのかという資料が出ていませんので、それは一度示したほうがいいのではないかと思います。それが経営効率の関係になってくると思います。
それから、事故率にどのくらい変化があるのかという資料があると思います。もらい事故が何件で、自損が何件あるのか、またそれが増えているのか減っているのか。いろいろな取り組みを実施されていますので、それが実際に数字としてどう変化しているのかわかる資料があれば、お示しいただけると議論できるのではないかと思います。
また、運転士の運転技術コンクールを開催していますので、賞をもらった運転士については、バス車内にそれがわかるようにすれば、利用者は、すごく安心・安全だと感じますし、また運転士もすごく自信を持って運転されるのではないかと思います。
これから5年、10年先にどんな方に乗っていただいたらいいのか、顧客ターゲットをもう少し考えていかなければいけないと思います。確かに高齢者が増えるというのは事実ですが、お昼間の時間帯の運行本数を増やして、高齢者の外出機会を増やすということもいいと思いますし、また少し広い視野でバスだけの問題ではなく、市が何を目指すかというところを考えると、市外からの人たちに住んでもらおう、住みたくなるまちづくりのために、一見さんお断りにならないように、初めて高槻市営バスを利用する人のことを考えた情報提供をしようということも考えられます。普段、乗っているバスは、感覚的に乗れるのですが、市外に行ったときのバスはなかなか乗りにくいです。それは、バスは一見さんお断りのお店のようなつくりになっているからです。値段も書いていない、メニューもよくわからない、しかものれんからして入りにくいという雰囲気になっています。私は、バス停にバスの乗り方などを可能な限り載せることで、市外から来た人たちの乗りにくいという抵抗は少なくなるのではないかと考えています。今、転入者向けに市営バスの利用ガイドというのをつくられたとお聞きしていますが、すごくいいものだと思います。まず引っ越ししてきたときに、バスの乗り方がわかるものをもらえるということはいいことなので、あとは実際にバス停に行ったときに、くどいようでも記載があったほうがいいと思います。私は、新しく高槻に住む人たちや、市外から来た観光客をターゲットにして、情報提供していくのが今後重要になってくると考えています。
さらに、もう少し子どもたちに乗ってもらえるように、例えば中高生向けに夏休みに安い定期券を売って、部活や遊びで使ってもらうなど、子どもたちが得する定期券を使って便利だと思ってもらえる制度を実施することで、大人になったときに定期券を買う際に抵抗がなくなるのではないかと思います。実際に、このような取り組みをしている事業者の事例ですが、月ごとの定期券を子どもたち向けに販売したら、授業がないのに8月にかなりの売上があり、9月以降の定期券の利用率も上がってきたということもあります。
以上です。
○事務局
先ほど、事故件数のお話がありました。資料2-1でご説明させていただいたとおり、「お客様との3つの約束」という取り組みを昨年8月から行ないました。そのお約束の3つ目に「安全運転宣言」というのを掲げており、その取り組みの結果、9月以降の事故件数で見ますと対前年でマイナス4件という状況になっています。件数としましては9月から3月末までで26件という状況です。運行中の事故が14件で対前年マイナス9件という状況です。そのうち人身事故が4件で対前年マイナス2件、車内事故(車内での転倒など)が対前年マイナス2件となっておりますので、このような取り組みをする中で事故の減少につながっているのではないかと考えております。
また、優良運転者に関するお話ですが、これまで、優良運転者の表彰を3年、5年、15年勤務など定期的に実施していますが、先ほど御紹介いただいたように何か利用者にもわかるようなバッチなど、そういったものができないか研究を進めているところです。
○会長
今後のあり方を考えるうえで、B委員がおっしゃったようにまちづくりとの連携というものが重要になってきます。それから、高齢者に関するところでは、福祉政策との連携。これは、今までもされてきたところだと思いますが、逆に見直しをしなければならない部分でもあります。
例えば子育て支援など連携を深めていくべきところも出てきますが、そういう意味ではまちづくりのツールとして、市営バスをどう活用していくのかというところも一つ議論の焦点になるのではないかと思います。
○F委員
上の口線ですが、以前は高槻駅まで約15分程度で到着していましたが、現在は25分程度かかっています。ですから、以前のままのダイヤですと遅れがちになってしまうと思うのですが、そのあたりは、以前と同じままなのか、または、考慮して時間を変更しておられるのか、その点いかがでしょうか。
○事務局
所要時間についてですが、上の口からJR高槻駅まで要する時間は、時間帯に応じて調整しているところでございます。ラッシュ時間、それと昼間帯とで多少変えているところでございます。
ただ、25分要しているというお話でございましたが、25分でしたら少し遅れぎみになっているのではないかと考えております。その原因といたしましては、先ほどD委員も御紹介いただきましたが、道路事情によるものが大きいのではないかと思います。今後、運行に要する時間については、バスロケーションシステムなどのデータを活用しながら適正なダイヤとなるよう努力してまいります。
○会長
以前、私もC委員と共同研究で市内のアクティブシニアの方にお話をうかがう機会がありましたが、高齢者の方が行動される時間帯は決まっておりまして、ピークの時間帯を避けられるということでした。そうしますと、その時間帯は、「バスがとまってから立ってください。」というアナウンスを手厚くすることになります。それは時間帯ごとの対応というより、最終的には運転士が一人一人のお客様を見て臨機応変に対応するということではないかと思います。
それと先ほどのデータの活用というのは、決して矛盾することではなく、データの活用といった手助けを得ながら、なおかつ運転士が一人一人のお客さんを見て対応するといったところがサービスの提供の上で重要なことではないかと感じております。
ほか、いかがでしょうか。
○D委員
以前の資料に乗車率に関するものがあったと思います。車両の大きさの話ですが、JR高槻駅からJR富田駅に向かっているバスは、私の記憶では、中型だったと思うのですが、それ以外は全て大きなバスになっていると思います。電車は、朝12両で昼間は8両という運行をやっていますので、新たにバスを買うことは費用もかかりますが、更新の時期などにそういう工夫もしてみてはどうかと思います。例えば、昼間のこの路線は必ず乗車が少ないというのであれば、小型か中型にすれば費用は減るのではないかと思います。実際にどの程度の効果があるのかわかりませんが、そんな工夫も必要ではないかと思います。
○事務局
市民の方からもそういった御意見をいただくのですが、時間帯に応じて使用車両を変えていくということになりますと、その分余分に車両を抱えなければいけません。保有するとなりますと、維持費などの経費増加につながってしまいます。現在は道路環境や乗車状況に応じて、配車を行っているところです。車両を保有できれば、おっしゃっていただいたような配車も可能だと思いますが、先ほどのとおり、維持費等の費用がかかりますので、そういう意味ではなかなか難しいと考えております。
○会長
D委員がおっしゃったことは、民営、公営問わずバス事業者の方にお話をうかがったこともありますが、昼間空気を運んでいるように見えますが、ラッシュ対応を考えるとそうせざるを得ないということでした。もちろん、小型バスのほうが路地に入って行きやすいなど考えられるとは思いますが、どこに限界があるとしてもどこが限界かを把握したうえで、そこまで改善する努力は必要だと思います。
ほか、いかがでございましょうか。
○G委員
まず資料2-1「お客様との3つの約束」ですが、これを読みますと、説明文がわかりにくいところが何カ所かあります。これは、見直しはされているのでしょうか。例えば、「お客様により快適で」という部分がどのように理解されるかなということ、お約束1では、営業基盤という表現が何となく抵抗があるということ、そしてお約束3で、安全運転宣言ですが、これは具体的に記載されているようなことを本当にバスの中で実施してらっしゃるのか、何点か気になるところがありますので教えていただきたいと思います。
それから事故想定訓練とは、どういった事故を想定して実施されているのか、また、サイクルアンドバスライドの設置については、候補地の選定という状態のままになっているように感じますが、これは最終的にどういった地域に設置するという目標はあるのか、その点について教えていただけたらと思います。
以上です。
○事務局
まず、3つのお約束に関してですが、これは25年度の取り組みとして、こういう取り組みを実施しましたという内容のものです。御指摘の部分につきましては、遅れやストレスを感じさせない、安心して乗っていただけるという意味合いで記載しておりますが、今後こういったことを取り組むに当たりましては、よりわかりやすい表現を考えていきたいと思っております。
次に、私たちの経営基盤という部分ですが、私どもからすればお客様の運賃で事業経営をしておりますので、そういう意味ではお客様が乗車していただけるか、いただけないかというところが経営基盤に非常に大きく影響してきますので、このように表現をさせていただいているところです。
また、安全運転宣言につきましては、具体的に乗務員が乗務中に、例えば富田団地行きでしたら、「富田団地行きです。」、「安全運転に務めていきますので、よろしくお願いいたします。」というような案内をするように指導し、実際にこのようなアナウンスを実施しております。
先ほど申し上げましたように、次回、こういった取り組みを実施する場合には、よりわかりやすい表現の仕方を検討していきたいと考えております。
事故の訓練につきましては、その時々によりますが、これまでに実施した内容で言いますと、信号無視の自動車との交差点での衝突、自転車の飛び出しによる事故など、その年度に目立った事故を想定しながら実施しております。昨年は、自動車との事故により火災が発生したという想定のもと、車両火災の訓練を行っています。
最後に、サイクルアンドバスライドにつきましては、これまで計画的に進めてきたところでございますが、自転車の駐輪スペースがある場所でなければ、設置できないということもあり、そういう意味では市内の主要なバス停で、駐輪施設が設置できるところがなかなか見当たらないところです。今後の推進に当たりましては、地域や道路管理者関係部局等の協力もいただきながら、検討を進めてまいりたいというところです。
○G委員
3つのお約束について、私が読んだときに抵抗を感じたのは、「より」という言葉が、「お客様により」という捉え方をされないかという懸念です。もう少し丁寧に記載したほうがいいのではないかと思いました。
それとサービスにつきましても、ターミナルの休憩所を巡回するとありますが、これは必要なのでしょうか。記載されているような目的で、ターミナルや休憩所を未だに回らなければいけないのかと感じます。日常的な注意喚起で十分できるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○事務局
ターミナルの巡回指導につきましては、今年度は、周知で指導もなされてきましたので、利用者へのサービスという観点から移動案内所という取り組みとして巡回させていただいております。
○G委員
活動内容も変わったということですね。
○事務局
はい、そのとおりです。時刻表や路線図などを手持ちしまして、駅前のバスターミナル周辺を巡回し、利用者に案内をするという取り組みをしております。
○会長
この文章だけを見ると、誰が誰を見て回るのかというところがわかりにくくなっています。答申書の作成に入ってまいりますので、文言も含めて委員全員で確認をしていきたいと思います。
また、サイクルアンドバスライドというのは非常に興味深い試みではありますが、特に安価な自転車が普及してからは、自転車とバスは競争をする関係になってきております。高槻市の場合は、市の南側は平地が多いので、施設を用意しても使ってもらえないという懸念があります。つまり投資をしても、無駄になってしまう可能性があります。
一方、市の北側は坂道が多く、丘の上り下りというのは自転車では大変です。そこで、家からバス停までは、割と平たんなので自転車で行きたいというようなニーズがあるところなど条件に合わせて検討していく必要があるのではないかと思います。
ほかにいかがでしょうか。
○E委員
先ほどB委員がおっしゃったことですが、初めて高槻市に来られた方が、バスに乗ろうとした際に、実際にJR高槻駅とか阪急高槻市駅におり立ちますと、どこに行ったらいいのか、どのバスに乗ればいいのか、運賃はいくらなのかということがわからないと思います。ですから、乗り場に運賃表を張る、あるいは所要時間の目安を張るだけでも初めて利用される方がスムーズに利用できると思います。実際に効率的な案内を目指すのであれば、JRや阪急という他事業者と連携して駅の中からバス乗り場までスムーズに誘導できるサインシステムを整備することが必要になってくると思います。
本来、全ての路線にそういったものを整備することが理想ですが、特に市外からの利用者多い路線だけでも整備していくべきではないかと思いました。
○B委員
予算や人的な問題で全てを実施することが難しい場合は、まずは3つの駅前ターミナル(JR富田駅、JR高槻駅と阪急高槻市駅)だけでも提供するといいのではないかと思います。特に市外から来た人は、今日何回乗るかというときに、お得な乗車券はないかと考えると思います。でもどこで売っているかわからないし、そもそも販売しているかもわかりません。私は、お勧め商品やお得な商品があれば、きちんと駅前などで周知物を出したほうがいいと思います。先ほどお話にあった移動案内所という取り組みをされているということですので、そのときにこういう商品がありますというようにお勧め商品を提案していくといいのではないかと思います。できるのであれば、駅前に交通整備も兼ねて、常時職員がいるといいなと思っています。デジタルサイネージを使って情報を発進する、携帯電話、スマホでも情報を見ることができるということも重要ですが、その維持費などを考えると、一人でもターミナルに案内の方が立っているほうが不満は解消できるのではないかと思います。待機列の整理もできますし、乗車時に「もっと奥にお詰めください。」という案内もできます。このような取り組みは、実際に八戸で実施されています。コストはかかりますが市営バスのコンセルジュのような方がいるとよりいいなと思います。
○事務局
バスの利用者は、鉄道駅を降りられてから御利用されると思いますので、わかりやすい案内、サインというのは必要だと思いますし、検討を進めてまいりたいと考えております。
B委員から御紹介のあった八戸の取り組みですが、コスト的にどうかという問題はございますが、よりわかりやすく利用しやすい市営バスとなるように研究してまいりたいと考えております。
○会長
もちろん効率化の余地はまだあると思いますが、一方で投資しないと活路が見えてこないところもあります。特に観光関係につきましては、観光資源の発掘といったところとも関わってくる積極的な施策になると思います。
ほかにいかがでしょうか。
経営形態等も含めて、広く論ずるということが今回の議会でございますし、次回の中間取りまとめに向けた議論でも結構です。
○A委員
会長から経営形態の話がございましたが、十分に議論すべき問題だと思っております。提示された資料での経営形態は、公営、民営化、中間型という分類でしたが、民間への委託や移管、更に廃止なども含めて経営形態の問題として捉えるべきと思います。しかし、この審議会ではまだ十分に議論が出来ていませんので今後どうして行ったら良いかも議論すべきと思います。
○会長
私から申し上げますと、経営形態につきましては、公営、民営、その中間型にどういうものがあるかといったお話は、第1回目や2回目で、事務局より紹介がありました。今回は改めて、審議の議題に上げさせていただいきましたが、重要な議題であると思いますので、中間取りまとめをする中で再度検討するといったことも必要だと思います。
○事務局
事務局としましては、経営形態がどうであったとしても、今まで御議論いただいているような経営の効率化は必要だと思っています。ですから、もちろん審議会の中で形態について御議論いただいても結構ですが、経営形態にこだわるよりもその中身をどう充実させていくかというところが大事ではないかと考えております。
○A委員
まず、経営の効率化が重要であるという事務局からの説明について基本的にはその通りだと思います。しかし、これまで経営形態の議論は十分に出来ておりませんが、これは重要な課題だと思います。バス事業は民間でも可能です。民間に出来ることであれば民間並みの経営効率を実現して行くのは当然の事と思います。第一回の資料にもありましたが、平成24年の「市営バス特別改革報告書」にも同様の記述がありました。重要なことは、民間で出来ることであるならば民間並みの経営効率をきっちりと実現することです。それが出来ないならば、どうしたら出来るか、当然民営化も含め経営形態についても議論することが必要になると思います。
○事務局
事務局から今後の議論の進め方について説明させていただきます。一旦、本日までの議論を基に各委員からいただいた御意見を中間まとめということで、答申の案のたたき台としてつくらせていただきまして、それを次回御提示させていただきます。それをご覧いただきながら、それぞれのテーマについてさらに審議を深めていただきたいと考えておりますので、経営形態については次回お出しする中間まとめをごらんいただきながら、またそこで議論を加えていただきたいと思います。それをさらに答申の案に反映させていくことになりますので、議論の場としましては次の7回、8回、9回を考えております。
○会長
今の進め方につきまして、いかがでございましょうか。
特になければ、今の事務局の提案に沿って次回以降、進めてまいりたいと思います。
ここまでの点につきまして何か改めて御質問、御意見等ありますでしょうか。
特にないということであれば、皆様の御協力のおかげで本日の予定していた件は全て審議ができたということにいたしたいと思います。どうも御協力、ありがとうございました。
それでは次回の日程や審議内容につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局
まず次回の開催日程でございますが10月17日金曜日の午前10時から2時間程度予定をしております。場所につきましては、本日同様、こちらの場所、全員協議会室で予定をしております。
開催通知につきましては、本日お配りさせていただいております。改めての郵送等は予定しておりませんので、御了承をお願いいたします。
今回は、職員のサービス業としての意識の質の向上、経営基盤の強化及び経営形態について、御議論をいただきました。次回の審議内容といたしましては、第1回から第6回までにいただいた御意見をまとめさせていただきまして、これを基に再度、御意見等をいただきたいと考えております。
以上、次回の日程と審議内容についての事務局の提案でございます。よろしくお願いいたします。
○会長
それでは、以上をもちまして本日の審議会は閉会させていただきたいと思います。長時間にわたる御議論、誠にありがとうございます。