更新日 2018.12.21
会議の概要
会議の名称 | 高槻市公営企業審議会 |
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会議の開催日時 | 平成26年7月2日(水曜日) 15時00分から17時00分まで |
会議の開催場所 | 市役所 本館2階 全員協議会室 |
出席委員 | 8名 |
議題 |
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主な審議内容 | 別紙のとおり |
資料名 |
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担当課 | 交通部 企画運輸課 |
(別紙)
開会
○司会
では、定刻になりましたので、始めさせていただきます。
本日は、皆様方におかれまして、公私多忙の中、御出席賜りまして厚くお礼申し上げます。
本日、議事録作成のため、本審議会の内容は録音させていただいておりますので、あらかじめ御了承をお願いいたします。
まず、開催する前に、資料の確認をさせていただきたいと思います。
<配布資料の確認>
(事務局より資料の確認がなされた。)
それでは、審議会の開催に先立ちまして、委嘱式を行いますが、その前に、本日お集まりの皆様の御紹介をお手元の名簿に沿ってさせていただきます。
<各委員の紹介>
(事務局より委員の紹介がなされた。)
委嘱状交付
○司会
それでは、皆様を代表いたしまして、A様に市長より委嘱状を交付させていただきます。
<委嘱状の交付>
(市長より委嘱状の交付がなされた。)
市長挨拶
○司会
ありがとうございました。
皆様方につきましては、机の上に委嘱状を置いておりますので、御確認のほど、よろしくお願いいたします。
続きまして、審議会の開催に当たりまして、市長から御挨拶申し上げます。
市長、よろしくお願いいたします。
<市長挨拶>
(市長より挨拶がなされた。)
職員紹介
○司会
ありがとうございました。
それでは、ただいまから第1回高槻市公営企業審議会を開催いたします。
では、まず出席しております職員の紹介をさせていただきます。
<職員紹介>
(職員の紹介がなされた。)
会長及び会長代理選出
○司会
それでは、早速ですが、議題第1、会長及び会長代理の選出を行いたいと思います。
<会長及び会長代理の選出>
(高槻市公営企業審議会規則第2条第1項の規定により、互選で高橋委員が会長に選任された。)
○司会
高橋委員は、恐れ入りますが、会長席へお着きください。
それでは、これ以降の会議の進行は、会長にお願いいたします。
○会長
ただいま御指名をいただきまして、会長に就任することになりました高橋でございます。まず初めに、この審議会の進行をお手伝いいただく方を、会長代理として指名をさせていただければと思います。
<会長代理の指名>
(審議会規則第2条第3項の規定により、会長の指名により高須賀委員が選任された。)
○司会
それでは、高須賀委員は会長代理のお席のほうに移動をお願いいたします。
○会長
それでは、議題の2の会議の公開に関する審議についてでございます。
会議の公開に関する審議
<会議の公開について>
(高槻市公営企業審議会の会議の公開に関する要綱及び高槻市公営企業審議会傍聴要領等に基づき、公開することとなる。)
○会長
事務局は傍聴申し出の方に許可する旨をお伝えいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
<傍聴希望者入室>
諮問
○会長
それでは、続きまして、議事3として、市長から当審議会の諮問をいただきたく存じます。
私が代表して、諮問書をお受けしたいと思います。
<諮問書の交付>
(市長より諮問書の交付がなされた。)
(本文)
現在、高槻市営バス事業は、平成23年度を初年度とした経営改善計画に基づき、公営バス事業の意義と役割を踏まえ、市民の皆さんに支持され必要とされる高槻市営バスを目指して事業運営に努めてきたところであります。
しかしながら、人口減少や生産年齢人口の減少、老齢人口の増加などの人口構造の変化、さらには原油価格の再上昇の懸念など、依然として外部環境は厳しい状況にあると言えます。そして、事業経営の根幹となる乗り合いバスの運送収益も小幅ながら減少傾向にあるなど、先行きが見通せない経営状況が続いています。
つきましては、こうした厳しい経営環境を踏まえ地域住民の移動手段を確保するため、都市基盤としての機能を担う市営バスの今後の事業経営のあり方について、貴審議会に諮問いたします。
○会長
ただいま諮問書を頂戴いたしました。濱田市長を初めとする市民の皆さんの御期待に沿えるように、審議を尽くしてまいりたいと思います。この諮問書は、委員の皆さんに写しをお配りいただくように事務局に手配をお願いいたします。
<諮問書写しの配布>
(各委員に諮問書写しの配布がなされた。)
○司会
ここで濱田市長につきましては、次の公務がございますので、退席していただきます。
<市長退席>
資料説明
○会長
それでは、議事を進めます。
議事の4につきまして、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○事務局
では、事務局から、市営バスの現状と課題について御説明させていただきます。
ここからは、パワーポイントを使用して御説明させていただきます。なお、パワーポイントの内容については、お手元に印刷したものを御用意しておりますので、前の画面が少し見づらい場合や細かな数値の部分等は資料5から13までを御確認ください。
皆様には、先日よりお時間を頂戴して事前説明をさせていただいておりますが、改めまして市営バスの現状と課題について整理をさせていただきたいと思います。
それでは、前の画面、あるいは資料5をごらんください。
こちらの資料は、市の統計担当部局が作成した資料に基づいたものでございます。70歳以上の高齢化の推移と人口推計を表したものです。
グラフで表示しております年齢区分については、実際に運賃をいただくお客様の大部分である20歳以上69歳までを真ん中の赤い色の棒グラフで示し、無料乗車証をお持ちの70歳以上は、緑色の棒グラフ、そして19歳以下は棒グラフのブルーの部分で示しております。
今回、審議会の答申をいただきまして次期経営計画を策定いたしますが、その期間は横矢印で示しております「次期経営計画期間」と書かれている部分で平成28年から32年となります。
グラフの中身の説明ですが、総人口の推移については、平成24年度をピークに右肩下がりの状況でございます。そして、20歳以上69歳までの人口は、平成24年から34年の間で約13%の減少率となっており、平均しますと、毎年1%以上の減少率となっております。
そして、70歳以上の高齢者人口については、ブルーの折れ線グラフをごらんいただくとわかりますとおり、年々増加していく見込みです。70歳以上の割合については、平成25年度は18.9%ですが、34年度には27.4%と、今後も引き続き高齢化が進行していくことが予想されます。このように、市内の人口構成が変化しますと、輸送人員や運賃収入にも当然のことながら大きな影響を及ぼします。
続きまして、資料6をごらんください。
こちらの資料については、交通部で、おおむね5年に一度OD調査というものを実施している調査結果をもとに、輸送人員を、使用いただいた券種別で示ししたものです。OD調査とは、ある一日の始発のバスから終便のバスまで、利用者の乗車された停留所、そして降車された停留所、使用した券の種類、大人と小人の区分、乗り継ぎや、あるいは年齢等、利用者の属性等を調査するものです。
資料6は、ある平日の1日間で利用された券種を示したものです。ごらんいただきますとわかりますとおり、平成4年をピークに、全体の利用者数は減少しています。券種の内訳を見ますと、定期券や回数券や現金、いわゆる有償の利用者が逓減しています。その一方で、無料車証を御利用の方は逓増しています。
前の資料でごらんいただいた資料5からわかるように、高齢化による人口構成の変化による影響であると考えております。ちなみに平成22年のグラフに、共通ICというものが、棒グラフの上から2番目の区分にありますが、こちらは平成20年に導入しました「PiTaPa」、「ICOCA」のことでございます。
続きまして、資料7をごらんください。
こちらは、もっと明確に輸送人員を有償・無償の観点から整理をしたものです。こちらも、資料6と同様に、OD調査をもとに作成をしております。有償の券種の利用数が、それぞれの調査回の対前回調査比で、平均5.3%逓減しているのに対して、無償の件数の利用数は、それぞれ各回の対前回調査比で、平均28.6%逓増しているという状況がごらんいただけるかと思います。トータルの乗客数につては、緑の折れ線グラフでお示ししているとおり、近年、平成14年以降については、ほぼ横ばいですが、その実態は、有償の利用者数が減少して、無償の利用者数が増加している、そういった傾向がごらんいただけるかと思います。
このように、ごらんいただいた輸送人員の変化が、収支に一体どのような影響を与えてきたのか、そして今後の予測として、どのような収支が推計されるのかを御説明させていただきます。
○事務局
それでは、収支に関して、御説明いたします。
お手元の資料8をごらんください。
これは、平成15年度から平成25年度の総収入、総費用、純利益を、消費税を抜いた単位、100万円で示したグラフでございます。
棒グラフで示しているように、収入は減少傾向にあります。一方で、費用につきましても、人件費等の削減を行い減少傾向にあり、ここ10年間は折れ線グラフで示しているように、黒字を維持しております。
続きまして、市営バスの現状と課題、市営バスの財政収支の将来予測について、御説明いたします。
お手元の資料9-1をごらんください。
これは、平成25年度から平成35年度の総収入、総費用、純利益を示した財政収支将来予測でございます。単位やグラフの示し方は、先ほどの資料8と同様でございます。
この積算の根拠となる数値は、資料9-2にございますので、資料9-2の資料を用いて御説明いたします。
お手元の資料9-2をごらんください。
これは、今後現状のまま推移した場合の収支将来収支予測でございます。
まず、作成に当たっての基本的な仕様ですが、表の下に記載しているとおり、平成25年度決算見込み及び平成26年度当初予算を基本に、期間内容を織り込んで作成したものです。
事業の基幹収入である乗合バス運賃収入については、先ほど資料5で説明いたしました「高槻市の将来推計人口」を基本に、実際に運賃をいただく6歳以上69歳までの乗車年齢人口の減少に、消費税法改正の影響や70歳以上の高齢化率の増加を加味し、年平均1.2%の減収率で見込んでおります。また、高齢者などの無料乗車制度は、おおむね現行どおりで計上しております。
市営バスに対する一般会計からの補助制度につきましても、平成26年度予算を基本に、平成35年度までの所要額を計上しております。
広告料などのその他の収入につきましては、平成26年度当初予算を基本に起算しております。
費用のうち、職員給与費については、現行の仕業数、いわゆる1日に必要な役務数をもとに積算し、職員構成については人事異動や退職による流動を加味しております。なお、年度別退職者数の推移は、ここに記載のとおりで、平成30年度以降、大幅に増加し、平成34年度は13名の予定です。
また、費用のうち、軽油費については、最近の原油価格の動向も考慮しまして、平成25年度平均単価、1リッター当たり110.75円に対し、毎年2%の上昇を見込んでいます。その他の燃料油脂費及び灯油費については、毎年1%増とし、その他の物件・経費については、平成26年度当初予算数値を基本に積算しています。
バス車両の更新などの建設改良費については、自己財源で購入するものとし、車両更新については、平成25年度に1両、平成30年度から平成35年度の5年間で80両の更新を予定しています。
その他、事故防止策やエコドライブの推進に資するための運行情報データを収集するドライブレコーダー更新費用を、平成27年度及び平成32年度に所要額を、またICカードシステムに係るサーバー関係の更新についても、平成26年度及び平成31年度に所要額を計上しています。
それでは、収支推移表について、主に利用別に網かけしている乗合バスなどの運賃収入、職員給与費、一般会計補助金、当年度純利益の4項目を中心に御説明させていただきます。
まず、表の網かけ部分の一番上の運賃収入については、先ほど作成に当たっての基本的な仕様でも御説明させていただいたとおり、平成35年度は平成26年度と比較して約2億900万円、6.5%の減少となっており、大変厳しい状況であると認識しているところです。なお、高齢者等の無料乗車制度に係る補助金については、運賃相当額の補助金であることから、運賃収入に組んでおります。
次に、網かけ部分の2番目の職員給与費については、平成18年度に実施された初任給改正による在職者調整を平成25年度から平成27年度まで3年かけて行っておりましたが、それが満了することに伴い、平成28年度以降、定期昇給の影響により増加傾向となります。しかし、平成34年度以降は、定年退職者が増加し、職員の新陳代謝で、減少傾向に転じております。
次に、3番目の網かけの一般会計補助金ですが、生活交通路線維持事業の対象となった5路線に対する運行補助が主なもので、この補助金は前年度決算数値に基づき算定しており、平成26年度予算を基本に、平成35年度まで所要額を計上しております。
これらの収入及び費用の差が、四つ目の網かけの当年度純利益です。三角表記は、赤字をあらわしています。収入の減少と車両更新に伴う減価償却費の増加などにより、費用が増加しておる関係で平成33年度以降は赤字基調の事業経営を余儀なくされ、平成35年度は約1億6,000万円の単年度赤字という大変厳しい見通しです。
この将来予測は、今後経営改善策を織り込まず、現状推移のままで推計したものです。
以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。
○事務局
では、続いて、資料10-1、10-2、そして資料14もあわせてごらんください。
資料14については、以前市内の路線図ということで、事前の御説明の際にお配りしたものと類似していますが、路線のそばに番号をつけており、その右下の凡例をごらんいただきますと、その番号のついた路線の路線名が確認できる資料となっております。
現在、高槻市営バスは、資料14にある番号1から24までの24路線の運行をしております。そして、資料10-1と10-2は、平成25年度の決算見込みの経常収益と経常費用を路線別に按分したものです。収入については、直近のOD調査の路線別の利用者数をもとに按分して算出したもので、費用については、各路線の営業キロに応じて按分しています。
では、改めて資料14をごらんいただき、各路線の沿革等について御説明をいたします。 先日の事前レクでも御説明しましたが、高槻市営バスは昭和29年2月25日に営業を開始しました。そして、その後の全国有数の人口急増の時代や、そしてその後の大学誘致など、学術文化のまちづくりと連動しながら路線の拡充に努めてまいったところです。
資料14の右下にあります凡例の中の、まず1の日吉台線から11の阿武山・塚原線の11路線ですが、こちらは市の北部地域を運行する緑が丘営業所管内の路線です。
そして、12の昭和台線から24の成合・川久保線までの13路線は、市の南部地域を運行する芝生営業所管内の路線です。
開業から時系列で、それぞれの路線の説明をさせていただきますと、まず昭和29年の開業当初からの路線としては、4の原・上の口、そして5の塚脇・下の口のうち、塚脇線、そして6の田能、9の奈佐原線、23の梶原線、24の成合・川久保線のうちの成合線です。
そして、続く昭和30年代に開設された路線は、8の国道線、10の萩谷線、11の阿武山・塚原線の前身である日赤線、12の昭和台、13の富田南、14の芝生住宅、18の三島江・柱本、20の大塚線の前身である冠線、21の前島・六中線、そして22の道鵜の各路線です。
そして、その後、昭和40年代、高槻市が人口急増の真っただ中である時期に開設された路線としては、昭和40年2月に1の日吉台線が開設され、昭和40年4月に20番の大塚線が北大塚まで延伸をしまして、昭和44年10月に19番の下田部団地線を開設し、昭和46年2月には17番の玉川橋団地、昭和46年4月には16の富田団地、昭和46年11月に15番の栄町の各線が開設されました。
そして、その後、市の北部で大規模な住宅開発がありましたが、これに伴い昭和61年10月に2番の芝谷線、そして平成元年4月に11の阿武山線を開設しました。
その後、平成4年4月には、日赤線と阿武山線を統合しまして、循環運行として今の11番阿武山・塚原線となっています。
さらに高槻市においては、平成2年の総合計画を策定した折に、よりハイクオリティーな水と緑の生活文化都市を目指したところでが、これと呼応するような形で、昭和62年4月に平安女学院短期大学学生輸送のため、7番の南平台東線を開設しております。さらに、平成6年4月には、関西大学総合情報学部の誘致に伴い、この南平台東線を関西大学まで路線延長を行ないました。また、平成5年4月の宗教施設の誘致、そして平成8年4月の大阪薬科大学の移転に伴い、11番の阿武山・塚原線の増便も行いました。
こうした大学等の輸送については、これまで住宅地から鉄道駅までの輸送を中心としてきた市営バスにとっては、駅から大学等への逆輸送という新しい輸送形態をとることができ、この時期はそれまでの輸送人員の減少に一定程度の歯どめがかかりました。さらに都市計画道路、別所・日吉台線の細部地区の開通により、平成13年9月にJR高槻駅南、阪急高槻駅から古曽部地区、美しが丘地区を経由して、寺谷町まで運行する3番の美しが丘線を新設しました。そして、直近では、平成25年4月に、道鵜線を阪急上牧駅まで延長しました。
以上が、24路線の簡単な沿革です。
それでは、改めて資料10-1をご覧いただき、それぞれの収支について御説明いたします。
資料10-1ですが、黄色い星マークがついている路線が黒字路線で、日吉台線、芝谷線、原・上の口線、塚脇・下の口線、南平台東線、阿武山・塚原線、大塚線の7路線が該当します。これらの路線は、いずれも大規模な住宅地や、あるいは大学へ運行している路線という性格を持つ路線です。
その一方で、路線を維持するための補助金、いわゆる不採算路線の補助金を受けている路線は、この表の下、路線名が赤の丸で囲われている、田能線、萩谷線、成合・川久保線、これらのうちの山間部路線、それと三島江・柱本、そして梶原の5路線が該当します。
ちなみに、今申し上げた不採算路線の補助については、第2回目以降で詳しく御説明をさせていただいて、御論議いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
そして、資料のうち、10-2につきましては、10-1の資料のバックデータで、より詳細な資料ですので、また御確認ください 続きまして、資料の11をごらんください。
先ほど、補助金を受けている路線が5路線あると御説明しましたが、資料11は、収入に占める他会計補助への依存度というものを示した資料です。他会計補助とは、市の本体からの補助のことでございます。この補助の内容については、高齢者無料乗車証に相当する補助や、資料10-1の資料でご説明した、不採算路線に対する補助です。
なお、高齢者無料乗車証に相当する部分の市からのお金について、補助ということで資料11にて整理していますが、交通部としましては、補助金という位置づけではなく、運送収入と捉えていますが、この資料を作成したデータの出典元が、高齢者無料乗車証に関する、補助金や不採算路線の補助金も全て会計補助という整理をしているため、それに合わせて、他会計補助へ一括して計上しております。
なお、今申し上げた高齢者無料乗車証に相当する補助についても、第2回目以降で御説明させていただき、御論議いただきたいと思っております。
では、こちらの資料11でございますが、平成24年度の決算に基づいた高槻市営バス事業収入に占める他会計補助、市からの補助金比率を示したものです。資料の下の丸四角の中にも書かれていますが、公営事業者の平均は38.75%であるところ、市営バスの事業収入は26.2%となっており、近隣の他市と比較しても補助金の依存率は低く、比較的健全な経営を維持できていると考えております。
次に資料12でございます。
事前説明の際にご説明しましたが、現在の市の経常収支率は、補助金を含めた内容としては100を超えており、黒字経営です。しかし、仮に不採算路線への補助がなくなってしまった場合、経常収支率はどのように変化するかを試算したものが、資料12になります。
ごらんいただきますと、経常収支率は紫の折れ線グラフで示していますが、平成23年度から補助金を除いた経常収支率は100を切って赤字となっています。今後、市の財政が悪化し、不採算路線への補助金が削減された、なくなってしまった場合は、経常収支率は100を切ってしまい、市のバス事業が廃止となるおそれがあります。
そして、資料13でございますが、こちらは公営事業者の輸送効率を示したものです。
輸送効率の判断基準の一つ、あるいはそのバスがどれぐらい利用されているかという利用状況を判断する基準の一つとして、1キロ当たりの収入や、1キロ当たりの輸送人員数というものがあります。バス路線の輸送効率につきましては、キロ当たりの輸送人員・収入ともに比較的高く、公営事業者の中では輸送人員・収入ともに東京、横浜に次いで高いです。
また、下の丸四角のところ、また以降に記載のとおり、京阪神の他事業者のキロ当たり平均収入は527.39円ということで、こちら国土交通省からの資料からの抜粋ですが、それと比較しましても、効率のよい運行ができていることがわかります。
高槻市内においては、このようにキロ当たりの収入や輸送人員が比較的高いということから、市民の皆さんの生活に欠かせない重要なインフラであるということが御理解いただけるかと思います。
パワーポイントを使用した資料説明は以上でございますが、引き続き、お手元の資料の説明に移らせていただきます。
資料15ですが、ホッチキスどめの冊子の資料になっています。
これは、「市営バス特別改革報告書」というもので2ページ目の始めにありますとおり、24年1月に発生した売上金不明事件を受けて、事件の再発防止や、市民の皆さんの信頼を得るための改革の報告書ということで作成いただいたものです。こちらについては、また御確認いただきたいと思いますが、例えば事件の再発防止については、3ページ以降に記載があり、交通部の改革については、5ページ以降に記載しています。
特に重要な部分は、11ページの終わりの部分です。
11ページの下から8行目の部分、「その中では」以降の部分です。「近年の公営交通事業の退潮も踏まえる中で、採算性の原則に立ち、少なくとも民間でできることは民間事業者と同等の運営や経営の効率性を実現することを目指すべきであり、それができないならば、経営形態のあり方や市営バスの必要性について議論しなければならない」といったご意見もいただいています。
このようなご意見を踏まえて、また御論議をいただきたいと思います。
次の資料16をごらんください。
こちらは、前回、平成21年10月30日にいただいた「高槻市公営企業審議会の答申」です。こちらの資料の要点、事前説明でお渡しした現行の経営改善計画の中に概要は記載しておりますが、改めて、全文を皆様に御確認いただき、こちらも御参考のもとで今回御論議いただきたく御用意しました。
以上、事務局からの説明とさせていただきます。ありがとうございました。
○会長
ありがとうございました。
それでは、今の事務局の説明について、御意見や御質問がございましたら、どうぞお願いします。
第1回の会議ということでもございますので、この審会には市民の方も多くおられますので、今までの市営バスの印象、あるいは初対面という方も多いでしょうから、自己紹介も含めまして、お一人3分程度で各委員から御意見をいただければと思います。
では、まずA委員から、お願いしたいと思います。
○A委員
ただいま御紹介にあずかりましたAと申します。
私自身は、高槻市に在住していますので、時々市営バスを使わせていただいております。個人的なバスの印象としては、私の利用している路線は、かなり本数が多くて、乗りたい時間にバスに乗ることができて、非常に便利だなという印象があります。
その一方で、ちょっと混雑していて定刻どおり着かないもあって、そういったところも市民の方も同様に感じられているのではないかなと思っています。また、今後ともよろしくお願いいたします。
○会長
ありがとうございました。
では、B委員、お願いいたします。
○B委員
結構、高槻の市バスに乗りますが、最近変わったなと思うところは、運転士のアナウンスがふえて、乗客を気遣っているなと感じるようになりました。特に、(乗客が)座るまで発車しないという、あれはすごく大変なことだなと思います。それでおくれてしまうこともあるので、よく車内を確認して、かつ丁寧なアナウンスしているという点が、本当にすごく変わったなと思います。
これから何を考えるべきか、私にはキーワードが二つあって、超高齢社会に向けて、高槻市がどんなまちづくりをしていくかという中で、公共交通をどうこのまちの魅力として育てていくのかというのを考えていかないと大変だと思います。特に、高槻市は、先ほどの資料にありますように、このままでは高齢者のまちになってしまいます。
昭和30年代後半から40年代にかけての住宅地というのは、今なかなか新規入居者がふえなくて、そのまま高齢化が進んでいるというのが全国的な現状なので、それと絡めて公共交通のネットワークを考えていかなければならないというのが1点。
もう一点が、情報提供です。新規の顧客を開拓していかなければならないということは、さきほどのデータでわかると思いますが、さらにこのまち自体も新規の人たちを受け入れていかなければならない。その際に、どうやってバスを使っていただくというときに、情報の提供がすごく重要だなと思いますので、この二つがこれからまちと交通に求められるキーワードだというふうに考えております。
以上です。
○会長
ありがとうございました。
では、C委員、お願いいたします。
○C委員
Cといいます。
職員さんの状況等については、年々厳しくなって、モチベーションが下がることがあるとすれば、それがひいては安全運行にもかかってきます。やはり公共交通としては、安全が第一です。さきほどアナウンスの話もありましたが、ここ1年ぐらいかなと思いますが、丁寧に説明もされていますし、運転についても安全に運行されているなと思います。多分、それも職員さんの気持ちというか、やる気というものがある上で安全運行をされているのではないかなと思います。
それと、私がもう一つ、働いている人の立場でお金を払って乗っているという観点で思うことは、無料乗車証についても議論できればと思います。私の住んでいるところでは、コミュニティバス、小さいマイクロバスが走っていますが、ワンコイン払って乗っています。ほかにも年間パスを幾らか出して、自分で申請しているというところもあります。高槻市は、70歳以上の方のお宅に郵送で送られているということですので、そのあたりについて議論できればと思います。
以上です。
○会長
ありがとうございました。
では、D委員、お願いいたします。
○D委員
初めまして、Dと申します。
きょうは、久しぶりに高槻駅におりましたが、非常にアクティブシニアが多い、活気のある高齢の方が多いなという印象を持ちました。こういった人たちをお客様と考えたときに、バスサービスはどうあるべきか、ということを一つの観点として考えていきたいと思っております。
また、サービスという観点からは、全体的な持続可能な都市づくりの中において、その交通サービス、特にバスサービスの役割というのは一体どういうものなのか、そういう観点も含めながらこの議論に参加させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○会長
ありがとうございます。
それでは、続きまして、E委員、お願いいたします。
○E委員
Eでございます。私は高槻の市民でして通勤で毎日バスを利用しております。最近、バスのサービスがよくなってきているように感じております。職員の皆さんが御尽力されている証しだと思います。
さて、先ほどの資料でもバス事業は将来厳しくなっていくといったデータが示されました。このような厳しい状況の中で今後バス事業をどのようにしていったら良いかという事が今回の市長からの諮問であったと思います。私は利用者としても市民としても可能であればバスが将来的にも持続して欲しいとは思っております。
しかし一方で、今後、市は財政状況がますます逼迫していく中で、福祉や介護や医療や子育てや教育や環境や、街づくり等々、本来の行政マターとしての課題に対処していかなければなりません。これらは今後ますます大きなウエイトを占めてくるものと思います。高槻市民としては、これらに適切に対処してもらいたいと願っております。
バスも持続して欲しいし、一方で福祉、介護、医療、子育て、教育、環境等々も充実して欲しいとは思いますが、今後の市の財政状況を考えますとあれもこれもという訳にはいきません。
そう致しますと、当然のことながら市の政策にプライオリティーをつけていかざるを得ないと思います。その際、少なくとも福祉や介護や医療や子育てや教育や環境や街づくり等々いわゆる本来の行政マターに重点を置くべきと思いますし、これらにしわ寄せが来るような形で他の政策が進められるということはできる限り避けていくべきだと思います。
従いまして、私は、バス事業が持続出来るかどうかは限りなく効率的な運営をして行くこと、この効率的運営にどこまで踏み込んでいけるかにかかっているのではないかと思っております。これから皆様方と十分に議論させていただきたいと思っております。
○会長
ありがとうございました。
では、F委員、お願いいたします。
○F委員
Fでございます。
きょうの感想と、市バスに対するエピソードですが、確かに市バスの方々、サービスが相当充実されておられます。
それと、もう一つ私が経験しましたのは、市バスの運転士さん、しっかりアナウンスされていますが、どうしても障がい者の方がおりられるとき、困っておられるのです。私が直面しましたのは、障がい者の方が、おり口でこけられたときに、運転士さんはうまく対応されておりましたが、実際にちゃんと対応しましたという証明する方がおられません。
このままバスが発車しないと、遅れてしまい苦情になりかねないので、私が名刺を渡して、証明しますということをお伝えしましたが、やはり職員が安心して働ける環境としての福利厚生や危機管理の面から考えますと、今後体制の構築が必要なのかなと思いました。
きょう説明受けた中では、ほとんどが収益性、経常収支がどうなるかと、将来的には人口が減る、人口が減るということは、高槻市の人口が減って高齢者がふえますということでした。そして、無料乗車証をお持ちの方に関しましては、さきほど、ワンコインでも運賃をもらっているところもあるというお話がありましたが、ワンコイン取ると補助金が減ると思いますので、私は民間の企業におりましたが、どのようにすれば収益が上がるかということと、事業の目的は一体何かところを踏まえて話をしなければならないと思います。
Bさんがおっしゃいましたように、やはり高槻だけで考えてしまいましたら、人口の減少だけを見てしまうと思います。観光協会とかいろんなところで高槻の観光が広く行き渡れば、バス利用者がふえるわけです。ですので、市民だけを考えるのではなくて、どう市外からのお客さんを運べるか、そういう部分も考える必要があります。市内のことだけを考えるのではなくて、市外についても一緒に考えていかなければならないと思いました。
以上です。
○会長
ありがとうございます。
では、続きまして、G委員お願いします。
○G委員
Gと申します。市バスのことについてはそれこそ30年ほど前からずっと見てきています。その間、行政改革とか、健全化とか、のお話がございまして、バスをどうするかという論点もかなりあった時代もございました。しかし、今はバスを何とかしようとか、なくそうという話は、全然ないのが高槻の現状ではないかと思っております。
昨年、上牧というところですが、ここに道鵜町からの路線が延伸されて、上牧行きというバスが昨年の4月に誕生しました。このときは、バスに対する期待といいますか、バスが運行しだしてからの地域住民の喜びと言ったらいいと思いますが、それはもう非常に高いものがありまして、今では誰もが昨年4月以降、バスの運行を喜んでいるという状況でございます。それまでは地元の意見も大いに分かれていたということがありました。
というのも、不採算路線というのは運行前からわかっていることでした。その中で新しい路線をつくることで、私たちだけの希望をかなえることが果たしていいのかという意見もありましたが、実際にバスが走ってみると、そのような意見はなくなっていました。本当に走ってもらってよかったなと思います。
ただ、これからバスが健全に経営されていくことを考えると、全体的には考えていかなければならない要素があると思っています。
走ってもらったことへの喜びと、半面で健全化経営も考えていかなければいけないということが、審議会の難しいところではないかと思っています。
今までバスをずっと見てきて、意見もいろいろお伝えしましたが、もうなかなか実現に至らなかったというのが印象です。そこから考えると、非常に今、サービスがどんどん進んでいるなと思いますし、このあたりが全国で公営バス会社が、民営化されている中で、高槻市のバスが残っている一つの要素かなと思います。このような印象や思いを持っていますので、しっかりと論議に参加していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
○会長
ありがとうございました。
私も一委員として、少しコメントさせていただければと思います。私は、この審議会に参加させていただくのは3回目でして、10年ほど審議会にかかわらせていただいております。この10年間、最初のころは、ほかにも明石市なども公営でバス事業をされており、そちらの勉強会にも参加していましたが、この10年間で特に関西では仲間が減っていったような状況ですし、社会全般の要求に応え、またみずからの経営上の問題というのもありまして、効率化とか経営の改善というのを粛々と進めてきたというのが、この10年間であったかと思います。
一方で、まちづくりのツールとして市営バスを活用していける部分もあると思っています。というより、むしろそうした積極的な議論というのは、今回の審議会で今まで以上に取り上げていくべき部分なのではないかとも感じております。さきほど観光の話もありましたが、「来てよし、住んでよし」というのが、一つキーワードになると思います。
バスがあるから高槻市に行こうというのは、直接観光資源としてどの程度活用できるか疑問はありますが、観光で市外から来られた方々に、「こんなにバスが便利なまちなのか」と知っていただき、それをきっかけに、さらに言えば、高槻市の人口の横ばい、減少傾向、特に若年層の減少傾向に歯どめがかけられるような、そうした市の施策に貢献できる市バスの姿というのを検討するのも、この審議会の一つの役割ではないかと感じた次第でございます。
これから半年ほどにわたりまして、いろいろ議論すべきこと盛りだくさんでございますし、それをどういった形で審議会として答申案にまとめていくかというのは、今後皆さんと検討していきたいと思います。
これから暑い季節になりますが、元気で楽しく、いろいろ議論をさせていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。
本日は1回目ということで、現状と課題の説明が中心になりましたが、2回目以降につきましては、市営バスの意義と役割の再確認をした上で、今後の事業展開のあり方についてさまざまな角度からさまざまなテーマを扱っていくということが必要になってまいります。
そこで、次回につきましては、市営バスを取り巻く状況として、高槻市の地理的な条件を確認しながら、高槻市における公共交通について議論をしてまいりたいと思います。特に、委員の方が御意見あれば、またいろいろとお聞きかせいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
ほかでは、委員の皆様、よろしいでしょうか。何かご意見ございませんでしょうか。
○E委員
今後のテーマになるかと思いますが、先ほどいただいた諮問書の、最後の3段にもありますように、「厳しい経営環境を踏まえ、地域住民の移動手段を確保するため、都市基盤としての機能を担う市営バスの今後の事業経営のあり方について」というのが市長からの諮問でございます。バスの活用や利用促進策等も検討したら良いとは思いますが、何よりも「今後の事業経営のあり方について」が主題であることを確認しておきたいと思います。この点に関して検討を進めるためには様々なデータを把握した上での議論が必要と思います。
先ほど、高槻市のバス事業の幾つかのデータをいただきましたが、給与、生産性等も含め、さらに踏み込んだデータが必要と思います。高槻市や他の自治体や国や社会の変化等に関する各種データも必要と思います。また、他の公営事業者や、特に民間事業者との比較データ等も必要と思います。
委託、移管等が行われているのは民間との比較の結果でありますから民間並みの経営効率というものが重要なキーになると思います。
○会長
今の点につきましては、B委員やA委員はいろいろと最新の情報もお持ちかと思いますので、また御報告いただければ大変助かるところでございます。
ほかには、いかがでしょうか。
それでは、議題4の市営バスの現状と課題につきましては、ここまでとさせていただきます。
続きまして、議題5のその他ですが、次回以降の日程調整をしたいと思います。
事務局のほうから、御提案等ございましたら、よろしくお願いいたします。
その他
○事務局
それでは、お手元の審議会の開催日程表をご覧ください。
現時点での事務局の案をお示しさせていただいております。
第2回の開催予定日でございますが、7月16日の水曜日、15時から、こちらの会場で開催を考えております。そして、第3回目以降の日程でございますが、9月17日に予定していた第5回の日程については、再調整をさせていただきたいと思います。改めて日程案をお示しいたします。
○会長
ありがとうございます。
この点につきまして御質問とか御提案等ありますでしょうか。
それでは、本日予定しておりました案件が、皆様の御協力によりまして全て終了をいたしましたので、これをもちまして本日の会議は閉会とさせていただきたいと思います。
○会長
それでは、どうも本日、お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。